4章-1
カノン先生の言うとおり、翌日には王立古代語研究院の人たちが大勢やってきた。皆、黒いローブに身を包み、羊皮紙とペンを片手に、いかにも研究員という感じの人たちばかりだ。
「研究員の方の案内に生徒を一人ずつつけることに致しました。各自、無礼のないように学内を案内してさしあげてください」
カノン先生の言葉になんだか嫌な予感がしたのだ。
「メイルディ・ラザさん」
「はい」
「メイルディさんはこちらの、ネヒト・アルザラムさんをご案内してください」
ネヒトさんと紹介された人は、外見からして普通と違う人だった。白い腰までの髪に紅い瞳。ガリガリに痩せた体。紅い目がギラギラと光っている。
「あの、よろしくお願いします」
あたしがネヒトさんに丁寧に会釈をすると、ネヒトさんはちらりとあたしを見た。しばらくあたしを見てからにたぁと笑う。
「……魔力の匂いがするな」
「はあ」
「面白い。俺の傍を離れるなよ。楽しいものをたくさん見せてやろう」
……あたしは魔力を見せてもらうんじゃなくて、ネヒトさんの研究のため、案内をするんだと思うんだけどなあ。
あたしの当惑に気づいたのか、アルフェさまとレイファさんがあたしの襟首を掴んで引っ張った。声を潜めて言う。
「なにかされましたら必ず大きな声を上げなさい。いいですね、メイ」
「うんうん、メイちゃん可愛いから変ないたずらされないか心配だよ」
レイファさん、それはないと思う。
でも、二人ともとても心配そうなので、あたしも心配だけど頷いた。
「大丈夫です。あたしの声は大きいことで有名ですから」
「メイルディ、学園を案内しろ。学園の一番端へ行きたい」
ネヒトさんが言うので、あたしは慌ててネヒトさんの隣に並んだ。
あたしはアルフェさまの侍女だけど、今日は仕方がない。ネヒトさんに従おう。
まだ心配そうなアルフェさまとレイファさんに手を振って、あたしはネヒトさんのペースに合わせて歩き始めた。歩調はあたしの早足と同じくらいに早い。
「健脚なんですね」
「こんな面白いところをゆっくりまわっていられるか。校内じゃなくて敷地の一番端だ。壁の傍まで案内しろ」
「結構歩きますよ」
人数が多かったときの名残で、学園の敷地はとても広い。まず教室で研究を始める研究員たちがほとんどなのに、あたしとネヒトさんはどんどんそこから離れていく。
「魔力の増幅の研究はしなくてもいいんですか」
しないでくれるとありがたいんだけど、余計な心配をしてしまう。
「お前は黙っていろ。こんなに魔力が濃いのは初めてだ。ひひっ、楽しい研究ができそうだぞ」
だから、その濃い魔力の研究をするんじゃないのかな。まあ、いいか。下手にあたしが魔女だってばれるよりはマシだ。
校舎を出て、広い庭を歩いていく。庭というより森のようになっているのは、手入れされていないからだろう。かろうじて遊歩道が見えるくらいの道で、両側は薮のようになっている。時々、野生の獣を見かけたって噂になるほど、このあたりは自然で満ちていた。
逆に言えば、どんどん人から離れていくってことで、不安にもなるんだけど。
「……ふーん。ここあたりでも増幅しているのか、面白い」
不意にネヒトさんは足を止めた。
「俺は何故増幅しているのかなんて、どうでもいい。俺の研究は魔物だ。これだけ魔力が集まっていれば、できるかもしれないな」
「何を……」
魔物を研究してる、というのも不気味だったし、そもそも増幅をどうでもいいと言いきってしまうネヒトさんに、あたしは怖いものを感じた。
ネヒトさんはにぃ、と笑った。
「面白いものを見せてやる。皆に自慢してやるといい」
言うと、ネヒトさんは両手を広げた。朗々と呪文を唱える。
「魔力よ、応えろ。我はお前を従える者。ゆえに、我はこの力を行使する。魔物を此処へ。大きな魔物だ、此処へ呼べ!」
ええええええっ。
あたしがネヒトさんの呪文に驚いている間にも、あたしたちの前に陽炎のような空間の揺らめきが起こった。
「ははははは! 抵抗しても無駄だ、魔物! 俺の前に現れ、俺の実験材料になれ!」
「ちょ、何言ってるんですか、ネヒトさん!」
さすがにあたしは止めようとするが、ネヒトさんは慌てるあたしを突き飛ばした。あたしは土の遊歩道の上を転がる。
「この魔力の増幅の前には抵抗も無意味! さあ、来い、魔物!」
あたしが恐る恐る体を起こすと、そこには猪型の魔物がいた。鼻息が荒い。大きな牙。頑丈そうな翼。
猪型は人間が出会う中でも最悪の魔物と言われている。強いのだ。力も強いけれども、魔力も強い。魔法騎士一人では敵わないと言われている。
そんなものが、あたしたちの前にいる。
「ははははは! やはりな、この魔力の増幅なら魔物を召喚できると思ったが、こうも簡単に呼べるとはな! しかし、少々大きなものを呼びすぎたか。俺の研究室に匿うこともできぬ」
ネヒトさんが魔物を殺すつもりではないことはわかった。それは安心した。でも、実験って何するんだろう。
あたしは土を払いながら立ち上がり、ネヒトさんに聞いた。
「ネヒトさん、魔物の実験って何をするんですか」
「檻に入れて飼うに決まってるだろう。魔物の魔力を調べたり、強さを調べたりする。俺が魔物の研究をしているから、魔物の弱点や強さの基準などがわか――」
ネヒトさんが自慢げに言うのと猪型の魔物がネヒトさんを狙って牙を突き出したのは同時だった。
「盾!」
ネヒトさんは素早く魔力の盾を作り出す。牙は盾によって阻まれた。が、猪型の魔物は続けざまに炎を吐いてくる。ネヒトさんはそれも盾でかわそうとしたが、盾の魔力と炎の魔力が拮抗する。
盾は炎によって消え失せた。猪型の魔物はそれを見て突進してこようとする。ネヒトさんはまだ盾の準備ができてない。
迷う暇はなかった。あたしは盾をあたしたちの前に張った。猪型の魔物はその気配に気づいて足を止める。
『あら、誰かと思ったら魔女さまではありませんか』
勝ち気な女性の声が聴こえる。あたしはきょろきょろと周囲を見渡した。
『私ですよ、魔物の。昔はこうしてよく魔女さまとお話していたじゃありませんか』
『……あ』
そう言えば、魔女はペガサスとおしゃべりしてたし、魔物を友だちのように扱っていた。それを非難されて、精霊騎士に殺されたんだけど。
『まあ、まあ。こんなところでお会いできるとは。それも随分と可愛らしいお姿になって』
『……あたしが古の魔女ってわかるの?』
『勿論ですよ。その魔力こそが、古の魔女さまのもの。唯一無二のものです』
ネヒトさんには私と魔物が二人?で話しているのは聞こえてないようだ。しばらく呆けた顔をしていたが、すぐにあたしの胸ぐらを掴んで、顔を近づけた。
「お前、何者だ? この盾は学生が張るにしてはいささか規模がでかいな」
「く、苦しいです、ネヒトさん」
「俺は生憎、人間にかける優しさはないんでな。事情を話してもらおうか。魔物が動きを止めた理由も含めてな」
誰が話すか、と思ったけど、この状況は苦しい。胸ぐらを掴まれてるのも苦しいけど、盾を張っちゃったのは事実だし、魔物とおしゃべりできるのも事実だ。
『魔女さま、この盾を消してください。その男を一突きで刺してやりましょう』
魔物が親切にも言ってくれるけど、それもまずい。
考えろ、あたし。
まず、この質問攻めを逃れたとしても、猪型の魔物はネヒトさんの実験材料になってしまうか、最悪は殺されるかだ。実験材料なんて響き、それだけでも怖い。
そうすると、あたしが魔物を元いた場所のあたりに帰してあげるのが一番いい。ネヒトさんができたんだ、あたしにもできるだろう。
問題はそれをするためには、ネヒトさんにこの場からご退場願わなければいけないということで。
よし。
あたしは苦しいながらも深呼吸をした。そして。
「誰か、助けてええええええええええええっ」
自慢の大声を張り上げた。ここならまだ校舎からそう遠くない。校舎の端が見える。校内の端まで行っていなくて本当によかった。
「このガキ!」
ネヒトさんがあたしの腹部をぐーで思い切り殴る。あたしは吹き飛んで、また土の上をごろごろと転がった。それと同時に集中が切れ、盾が消える。
『魔女さま!』
魔物がネヒトさんに突っ込んだ。あ、駄目、駄目。でも、痛みで声が出ない。
猪の牙がネヒトさんの腹部に突き刺さる。ネヒトさんは口から血を吐き出した。
「げほっ。活きが良いのはいいことだ。遠慮なく実験材料に――」
「黙って!」
あたしは叫ぶと、眠りの魔法をネヒトさんにかけた。ネヒトさんは崩れるように倒れる。
『もう一突きで死にますね、魔女さま』
『待って、待って。殺しちゃ駄目なの。我慢して』
あたしは、痛みを我慢して跳ね起きると、まずネヒトさんの血止めをする。あたしの声に気づいて人が来る前にしなくちゃいけないことがたくさんある。
『魔物さん、この人に何処から呼ばれたの? あたしが近くまで帰してあげる』
『まあ、もっとゆっくり魔女さまとお話したかったんですけどねえ。何かと物騒な世の中ですし、仕方ありませんね』
猪型の魔物はネヒトさんから数歩距離をとってくれた。
『東の森のあたりです。場所がずれても大丈夫ですよ』
『わかった。今度あったらおしゃべりしようね。今は、貴女を殺されないようにしなくちゃ』
『やっぱり物騒ですねえ。ええ、ええ。魔女さま、お会いできることを楽しみにしておりますよ』
あたしは意識を集中させる。帰還のための魔力を練り上げる。
「元の場所へ、戻し給え」
ネヒトさんが魔物を連れてきた場所が見えた。あたしは両手で猪型の魔物を包むようにして、その場所へ、そっと置いてあげる。
『またお会いしましょう、古の魔女さま』
『うん、またね』
その声を最後に魔物は目の前から消えた。さすがに魔力を使う。疲れたけど、まだやることがある。
ネヒトさんの怪我、治しておかなくちゃ。
完全治癒で傷ひとつ残っていないようにすれば、あたしの魔力もさすがに限界。それに体のあちこちをすりむいたり打ったりしてて痛む。
あたしは遊歩道の上に倒れた。もういいや。後は声が聞こえてることを祈ろう。
目を閉じる瞬間、ルキスの大きな声が聞こえたような気がした。
●
目を再び開けると、ちょっとしたパニックになっていた。
此処は学園内の保健室だ。あたしは時々転ぶので、お世話になることも多い。
顔をくるりと向けると、ルキスの顔があった。
「でけえ声出すなあ、メイは」
ルキスは笑ってるけど、表情はほっとしたものだ。あたしは苦笑してみせた。
「ルキスが、助けてくれたの?」
「あんな声聞いたら、駆けつけないわけにいかねえだろ。そしたら、研究員がお前のこと殴る蹴るしてるし」
ネヒトさん……。
そう言われて、声のほうを見ると、ネヒトさんが他の研究員たちに抑え込まれているところだった。
「こんな魔力のあるところで、魔物の研究をするなというほうが問題だろう!」
「ネヒト、お前はその前に王立魔法研究院の研究員だ。魔力の増幅の研究をするのが正しいあり方だと思うが」
「そうだ、こんなところで、魔物を召喚した? いなかったじゃないか」
「召喚したぞ! 猪型だ! それをあの娘が帰しやがった!」
ネヒトさんはあたしをにらみつける。言ってることは無茶苦茶だけど、合ってるのが怖い。
「いったいどうやって帰した! 俺の傷を治したのもお前か!」
「だから傷などどこにもついてないと言っているだろう」
「完全治癒を知らないのか! ここ、ローブが破けているだろう!」
ネヒトさんは仲間に怒鳴り続けてる。ルキスが肩をすくめた。
「さっきからあの調子でさ、他の同僚も手を焼いてるってなもんだ。俺も、お前のことは疑ってるが、さすがに今回はお前ができる範囲を超えていると思ってる」
「……うん」
「しかも、あれだけ殴る蹴るされてりゃ、仲間をかばいたくもなるんでな」
あたし、どれだけ怪我してるんだろう。ちょっと腕を動かすと、痛みが走った。青あざで済むかなあ。
「まあ、お前の怪我はレイファ連れてくりゃ、ある程度は治るだろ」
ルキスはぽん、とあたしの頭を叩いた。
「で、何があったんだ、メイ。たぶん、あの研究員よりお前の証言のほうが当てになるぞ」
「あたし……」
さて、なんて言えばいいかな。
あたし、ネヒトさんは苦手だし、殴る蹴るされてるし、多少ネヒトさんに不利なこと言ってもいいよね? 猪型の魔物さんだって、いきなり呼ばれて大変だったろうし。
「……よく覚えてない。いきなり蹴られたり殴られたり、わけわかんないこと言われたりして」
あたしのその言葉が聞こえたのだろう、ネヒトさんがあたしを睨みつけた。
「小娘! よくのうのうとそんな嘘が吐けるな!」
「よさないか、ネヒト」
研究員たちがネヒトさんを押さえなければ、ネヒトさんはあたしを殴りに来てたかもしれない勢いだ。
「お前には魔力の匂いがする。お前が増幅の大本だ! じゃなければ、俺は猪型など呼べなかったはずだし、確かに召喚したのをお前も見てるはずだ!」
あたしは、なんのことやら、というふうにぽかんとネヒトさんを見る。
「脇腹の傷も治ってる、いったい何をした! そもそもあの大きな盾は、学生じゃ作れないレベルのものだぞ!」
「殴られた以外、何もしてません」
あたしはしれっと嘘をついた。研究員たちがネヒトさんを可哀想な目で見る。
「ネヒト、お前、疲れているんじゃないか」
「うるさい、黙れ! その小娘がすべての元凶だ、捕らえろ! 檻に入れて実験材料にしろ!」
それは困る。あたしがルキスを見ると、ルキスも困ったように頭を押さえていた。
「まあ、俺もメイは怪しいとは思うけどなあ。俺以上に疑う人間を見ると、しらけるなあ」
「ルキスは、まだあたしを疑ってる?」
「まあ、前のメイとは違うと思ってるさ。でもなあ」
ルキスは腕組みをした。
「クラスメイトを実験材料に差し出す趣味はねえな」
「ルキス……」
「それに、あの研究員の言ってることが本当なら、お前、魔物消せるんだろ? それって俺には好都合だからな」
ルキスは鼻を掻いて、そっぽを向いた。あたしは、うん、と頷く。
ルキスは、家を魔物から守りたいだけなんだ。守れるんであれば、理屈なんて関係ないのかもしれない。
そこで、保健室のドアが開いた。カノン先生と、偉そうなおじさんと、それからアルフェさまが入ってくる。
「メイ!」
アルフェさまは泣きそうな声であたしを呼ぶと、ルキスを突き飛ばす勢いでベッドぎわまで寄ってきた。
「貴女って人は……主人をこんなに心配させる侍女なんて聞いたことがありませんよ。もっと自分の身を守りなさい」
「ごめんなさい、アルフェさま」
「ああ、頬がこんなに腫れ上がって。女の子の顔になんてことを」
アルフェさまは言いながら、あたしの怪我の検分を始める。それをカノン先生が止めた。
「アルフェリーナさん、落ち着いて。私も教師として、生徒を守る義務があります。まず、王立古代語魔法研究院の見解を聞かせていただけますか」
その言葉に一緒にいた偉そうなおじさんが、居心地悪そうに咳払いをした。
「ネヒト・アルザラム。説明を。できるだけ、事実だけを述べるように」
「その小娘が、魔力増幅の大本です」
ネヒトさんは悔しそうにあたしをにらみながら言った。
「証拠は?」
「ありません。ですが、院長。この小娘と一緒だと、猪型の魔物を召喚できるんです! 今まではどんなに頑張っても兎型が精一杯だったのに!」
「まず、問題点はそこだな。何故、魔物の召喚など行った? しかも、生徒を連れて」
「小娘が、魔力増幅の鍵だからです」
「だから、その証拠は?」
「……勘です」
ネヒトさんの言葉に、院長と呼ばれた人――たぶん、研究院で一番偉い人なんだろう――は大きなため息をついた。
「そんなだから、君はいつまでも出世できないのだよ、ネヒト。研究であれば、証拠を揃えなければいけないのは明白だろう」
「じゃあ、此処の魔力濃度を測ってください。小娘がいるから上がっているはずです」
「残念ながら、学内の魔力濃度はほぼ均一に増幅していたよ。君が魔物を召喚している間にデータは揃えられている」
ネヒトさんは悔しそうに唇を噛み締めた。それから、はっと顔を上げる。
「そうか、ここでも猪型の魔物を呼べれば、魔力の増幅の証明になるか……!」
「やめろ、ネヒト!」
研究所の人たちが慌てたようにネヒトさんを押さえつける。ネヒトさんは暴れる。
「その小娘が魔力増幅の大本という証明をするだけだろう! 何故止める!」
「やり方がまずいからだろ」
ルキスが小声で言った。アルフェさまも頷く。魔力濃度が測れるなら、平和にそうすればいいのに。……まあ、そうしないネヒトさんに助けられてるのかもしれないけど。
「……すみません。腕はいい魔術師なんですが、いかんせん、魔物のことが絡むと正しい判断ができない者でして」
院長がカノン先生に頭を下げた。うん、腕がいいのはわかるし、魔物のことが絡むと判断が狂うってこともよくわかってる。
「わかりました。メイルディさん。貴女の見解を聞かせてください」
あたしは、さっきと同じことを繰り返す。
「……怖くてはっきり覚えてません。怒鳴られたり、殴られて蹴られたりしたのは覚えてます」
「わかりました。思い出さないほうがよいこともありますからね」
カノン先生が珍しく、あたしに優しい言葉をかけてくれた。アルフェさまがあたしを抱きしめる。
「メイ。怖いことはもう忘れてしまいましょう」
「小娘、嘘をつくな!」
「ネヒト」
院長さんが、ネヒトさんをたしなめる。それから言った。
「ネヒトは明日から研究院に置いてくることにします。それでその娘さんの心のケアができますでしょうか」
「そうですね、そうしていただけますと学園としても助かります。調査もそのほうが進むかと」
カノン先生が頷いた。院長さんは他の研究員たちと一緒にネヒトさんを部屋から退室させる。
ネヒトさんは最後まであたしを睨んで叫んでた。
「嘘をつくな、小娘! お前が、魔力増幅の大本だ!」
あたしは、勿論、知らんぷりをした。