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They heal one's heart  作者: Fnya
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2 人生と〇〇の転換期

あれから何日が経ったのであろう。正直わからない。一つわかることがあるとすればもう所持金が尽きそうだということ。あと何日生きられるのか。そんなことばかり考えていた。あれから働き口も見つからず、本当に生きる気力を失っていた。ただ悲しいとかは感じない。もうそんな感情は持つだけ無駄と理解してしまった。本当に生きる気力も感情も感性もなくなってしまっていた。そして次第にこう思うようになってしまった。「生きている意味ってあるのかな」と。治療するという手段があるのは知っていたがお金がかかってしまうし何よりもうそんなことするだけ無駄と考えていた。

それからさらに日にちが経った、のだと思う。もうほとんどお金が無くなってどう息絶えようか考えていた頃、ある一枚の張り紙を見つけた。治験のアルバイトだった。正直どのような治療なのかはわからなかった。ただ払いは相当良かったなだと思う。この時はもう「何かしらの失敗で息絶えるならそれでいいし、もし生き延びたときは最期の晩餐でもしよう」。もう生きる気力はなかった。幸い治験のアルバイトを受けることができた。そしてすぐに案内された。正直もうどうでもよかった。怪しさは満点だったがもうなんとも思わなかった。普通の飲み薬だったそうだが飲んだ後こんな会話が聞こえた。「この少年身元不明だったから極秘の薬に変えました。」「あれ未完成だろ?」「身元不明だから大丈夫だろ、睡眠薬も飲ませたし、どうなるかはわからないけど。」「・・・」という会話が聞こえたがもう何も思わなかった。その後眠らされ夢を見た。その夢では今では考えられないような景色が広がっていた。

その後目が覚めたが驚いたことに体に異常は一切なかった。その後お金を受け取り久しぶりにまともにご飯を食べて、いつもの公園に戻った。次の日も基本公園で何も食べず何も考えず過ごしていた。すると身だしなみが整った可愛くてきれいな少女?が目の前に立った。「もしかして、タカくん?」「えっ?」僕には幼馴染がいた。小学校卒業とともに去っていった幼馴染。幼馴染がいいところ育ちなのは知っていたがまさか名古屋にいるとは思わなかった。「もうタカくん、もしかして私のこと忘れたの?」懐かしいこの声と呼び方。「久しぶり、モモちゃん」「うん、久しぶり」幼馴染の朝日桃、死ぬ前に会いたかったたった一人の幼馴染。これでもう悔いはない。そう思っていると「タカくんはここで何をしてるの?ボロボロだけど」「家から追い出されて彷徨っていたらここに来たんだよ」「やっぱり…」一息ついて僕は立ち「最期にモモちゃんに会えて良かったよ。もうこれで未練も悔いもない」この世に生まれてきたことが悔いだな、そう思いながら去ろうとしたが止められた。「最期ってどういうこと…」「そのままの意味だよ」「せっかく探し出してやっと会えたのに…最期なんて嫌だよ!」「わざわざごめんね…でももう決めたことなんだ」少し意識がもうろうとしてきたが問題ない、僕はもう終わるんだ。「そんなこと言わないでよ!」「ごめん、今までありがとう」そう言って去ろうとして走り出したがすぐに倒れてしまった。「タカくんしっかりして!タカくん!………」そうして意識がなくなった。


閲覧ありがとうございます

次回投稿は1週間以内に頑張ります

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