表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/27

第五話,「どう?どう?欲情した?付き合う?」

最新話更新しました!

読者の皆様になるべく早く読んでもらえるよう、一話あたりの文字数は少なくなりますがしばらくはこんな感じで投稿して行こうと思います!

続き、なるべく早く(今日中には)上げますね。





 急いでドアを閉め鍵を閉め、素っ頓狂な格好をした幼馴染を連れてリビングに移動する。


 うん、カーテンはちゃんと閉まってるから外から見られる心配もない。


 そこまでしっかりと確認してから菜々に向き直る。



「どう?どう?欲情した?付き合う?」



 対してこのバカ(幼馴染)はとてもワクワクした表情だ。



「………逆にそんな格好見せられてそんな気持ちになれると思う?」


「え、オタクってこういうのが好きなんじゃないの?確か萌え、って言うんだっけ」


「よしお前、ちょっとそこに正座しろ」


「何よ急に。なんであたしが正座なんか…」


「いいから座れ。な?」


「わ、分かったからそんな怖い笑顔しないでよ」



 おれの圧を受け、リビングのカーペットに渋々といった様子で座った菜々の対面におれも同じく正座をする。



「まず最初にだ。今自分がしてる格好が何だか把握してるのか?」


「さあ、適当に選んだから分かんない」


「うさ耳、魔法少女ステッキ、裸エプロン、そして出迎えの一声はメイド。はいここで問題、一体何が間違いだったでしょうか?」


「ちょっ、裸エプロンじゃなくて下にスクール水着着てるから!変な想像すんなバカ!」



 そう言って菜々は身につけたエプロンをズラして下に着ている水着を見せてくる。胸の辺りに『なな』とひらがなで書かれたゼッケンがしっかりとついてあった。


 その仕草に萌え、ではなくなぜかある種の腹立たしさまでこみ上げてくる。


 何故かって?


 三つ先のおれのセリフを読んでくれ。



「あああ!また増えたよ!うさ耳、魔法少女ステッキ、エプロン、スクール水着 (ゼッケンあり)、メイド口調にツンデレ口調まで!はい!今の菜々は何が間違ってるでしょうか?!」


「あー、やっぱりニーソも履くべきだった?」


「違う!これ以上増やすな!」


「えー」



 ダメだ、オタク関連の話になるとキャラ崩壊してつい熱がこもってしまう。これ以上菜々にツッコミを入れてはおれの身が保たない。


 冷静に、そうだ一度冷静になるんだ奏人。


 お前は普段もっと物事をクールに捉えているはずだ。



ーースゥ〜〜〜フゥ〜〜〜………



「いいか菜々?今の菜々は萌え要素が渋滞してるんだ」


「萌え…何?」


「萌え要素。今菜々が身につけてる『うさ耳』『魔法少女ステッキ』『エプロン』『スクール水着』もそうだし、さらには『メイド口調』に『ツンデレ口調』もその例だ」


「ふんふん」


「そこでだ。今の菜々はその萌え要素が多すぎるとは思わないか?」


「え?萌え要素が多かったらダメなの?」


「何事にも限度がある。例えば料理、極端な例だが牛肉、豚肉、鶏肉を一つの鍋に入れて家にある全ての調味料を入れたとする。菜々はこの料理がおいしくなると思うか?」


「なんかゲテモノっぽいね」


「今の料理の話を萌え要素に置き換えたら、おれから見た菜々の今の格好は十分にゲテモノなんだよ」


「でも最近は猫耳つけたメイドさんもいるって聞いたよ?」


「だからバランスが重要なんだって。なんでもかんでも詰め込んだものが良いって言う方が稀だ」





作品内でのオタクに関する語りはあくまで主人公の一意見です。その辺はあしからず。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ