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【番外編】ハロウィンの安全を守れ!

令一が同盟入り後のハロウィン、という設定。ちょこっと未来の話かもしれません

「っらぁ!」


 赤竜刀を大上段から振り下ろし、目の前にいた悪魔が真っ二つになる。それから、悪魔が黒い塵になって公園の上空に消えていくのを確認した。

 確認する間にも既に目線を流し、次の目標へと据える。今度は犬の頭のすばしっこそうな奴だ。


「オラッ!」


 刀を下ろした態勢から足を踏み込み今度は斬りあげる。

 大丈夫、多少の無茶はリンがカバーしてくれる。

 血飛沫とも言えぬ黒い油のような液体が散った直後、犬頭の悪魔の後ろから同族だろうもう一匹が飛びかかってきた。


「っく」


 間に合わない。

 そう思ったが、そいつのさらに背後へ現れた橙色の人魂を見て安心する。

 人魂が一層燃え上がり、その中からガラス片を握り込んだ手が伸ばされる。そして、俺に飛びかかってきていた犬頭の首元でスライドさせる。


「ばあ」


 にやりと笑みを浮かべた紅子さんはそのまま組み付き、真一文字の傷跡をつけるとタールのような血液を被らないよう飛び退いた。


「まだまだいるな」

「そうだねぇ、まったくはっちゃけすぎだよ…… 人間も悪魔もね」

「あー、すまない。ハロウィンだけじゃなくてもイベントごとになるとすごいからな」

「別にお兄さんか謝る必要ないんじゃない? ま、今の格好見るとはっちゃけているようにも見えるけどさ」

「いやいや、これはアルフォードさんが用意したやつで……」


 少しだけ敵の勢いが落ち着いたので、自分の格好を改めて見下ろす。

 オレンジと黒のハロウィンカラーで構成されたファー付きコートに、邪魔にならない程度のオレンジと黒の付け爪。それと、神内千夜(あいつ)の策略で〝 ハロウィンらしく〟されてしまった。

 つまり、今俺の頭にある狼の耳と尾骨から伸びている尻尾は本物なのだ。人狼の仮装…… 仮装という範疇ではないけれど。

 ともかくこれを見てハロウィンっぽい衣装を貸し出してくれたアルフォードさんには感謝しなければならない。尻尾穴のある服なんてさすがに持ってない。というか持っているほうがおかしい。

 しかし耳が四つあるのは落ち着かないな。音を拾いすぎて気持ち悪くなってくる。今日という日が終われば元に戻るとはいうが、本当に大丈夫なのかが心配だ。


「おっと、来たよお兄さん!」

「おう、紅子さんは左のを頼む」

「りょーかい。さーて、鬼さんこちら」


 散開して敵に当たる。

 俺達がこんなことをしているのは、朝紅子さんが訪ねてきたことから始まった。




 ……

 …………


「んん…… って、あれ、はっ!? 目覚まし!」


 朝目が覚めて、目の前にある目覚まし時計を見ればいつもよりも大幅に寝坊していて焦りながら布団を跳ね上げる。


「…… ? うわあっ!?」


 しかし絶妙な違和感があって隣を見て、更に俺は驚きすぎてベッドから落ちた。


「くふふ、おはようれーいちくん」


 なぜなら布団の中にしっかりと出かける準備をした神内(あいつ)がいたからだ。

 鳥肌がびっしりと覆う腕をさすりながら睨みつける。こっそりと自分の寝間着も確認したがなにもない…… なにもないよな? 


「さあて、れーいちくん。わかめにする? 昆布にする? それとも、も・ず・く? …… ああ、勿論味噌汁のこ」

「死ね」


 食い気味に言い放ち立ち上がる。

 普段は俺が用意している朝食だが、察するにこれをやりたいがためにこいつが用意したんだろう。食材が勿体無いからちゃんと食うけど。


「本当に用意してあるよ……」

「口先だけではないんだよ。ほらお食べ。せっかくお前のためを思って誠心誠意作ったんだから」

「嘘つけ」

「ああ酷い。私の真心を疑うんだね?」

「信用できる部分が微塵も見当たりませんねぇ?」

「そのとってつけたような敬語、結構好きだよ」

「さいですか」


 仕方なく食卓につく。うわっ、本当に味噌汁が三種類ある。


「食材の無駄遣いはやめてくださいよ」

「味噌汁なんだから何日かに分けて食べればいいんだよ。作ったからには全部食べるって」

「言いましたね? これから毎日あんたに出すんで全部食べきるまで汁物は他に作りませんよ」

「うんうん、たとえ腐っていても食べてあげるよ。無理矢理そんなものを食べさせられるのもまた一興」


 そうだった。こいつ超のつくドMだったんだ。いや、普通のドMに失礼かもしれない。腐ったもん食わされるの想像して喜ぶとか頭がどうかしてる。


「じゃ、私は今夜の準備があるから出るよ」

「今夜?」

「そう、今夜」


 そういえば今日はハロウィンだったかと納得しつつ、今度はなにをするんだと怒鳴りつけようとしたところまでは覚えている。

 恐らく原因は味噌汁ではなく、おかずの卵焼きのほうだったんだろう。

 すっかり冷めた食卓で目を覚ました俺の頭には犬のような耳がついていて、尾骨のあたりからスラックスを破いてふさふさの尻尾が生えていたのだから。


「あんの野郎っ! 出かけられないじゃないか!」


 それからは意味もなくただ屋敷の中を掃除したり、尻尾や耳がどうにならないかと試行錯誤してみたりもしたが、やがて諦めた。

 そして紅子さんが訪ねて来て、情けなくも助けを求めた結果アルフォードさんのところへ案内されて、衣装の用意をしてくれた。その代わり、ハロウィンの大きな掃討作戦に参加するよう通達されたわけだが。


「それぞれの地区で迎え撃つから、キミ達は自分の街を守ってよね。あ、でもいろはちゃんはナヴィと一緒にフランスへ依頼解決しに向かっちゃったから、今回のハロウィンイベントには参加できないんだ。2人で頑張ってね」


 運が悪い。

 というか、秘色(ひそく)さんすごいな。海外遠征までしてるのか。


「オレ達も各自ことに当たるからね、よろしく。一応、危ない場所には助っ人を送るから安心してね」

「助っ人?」

「来てからのお楽しみだね。気にしないで。報酬は…… 要相談にしとこうか。そっちの希望があれば汲むよ」

「えっと…… なら、終わってから考えます」

「うんうん、それでもいいよ。こういうことはしっかり考えたほうがいい。赤竜刀のメンテナンスは大丈夫?」

「一応見てもらえますか? リン、おいで」


 竹刀袋から刀を取り出し、リンを鞄の中から呼び寄せる。

 アルフォードさんは鞘から刀身を出して見たり、リンの体に触れて調子の悪いところがないか確認すると笑顔で頷いた。


「うんうん、大切に使ってくれてるね。手入れも行き届いてるみたいだし、これはよく切れると思うよ。リンも懐いてるし神気も充分。穢れもないし、可愛がってもらってるのがよく分かるよ。ありがとね」

「いえ、その…… 大切な相棒なので」

「きゅう!」


 嬉しそうにひと鳴きしたリンが俺の肩に乗って頬を擦り寄せてくる。

 俺は、そんな小さなドラゴンの顎の下をこちょこちょと撫でて顔を背けた。褒められ慣れていないからか、照れが前面に出てしまう。


「お兄さん、耳でバレバレだよ」

「うう、指摘しないでくれ」


 からかうような紅子さんの声に反応して耳が動く。

 両手で押さえてみても耳は喋っている人物の声を聞いてピクリピクリと動いてしまうんだ。

 早くハロウィンなんか終わってしまえ。毎年なんとも思っていない俺でも初めてそう思った。

 これも全部あのクソみたいな邪神のせいだ。恥ずかしくてしょうがない。


「じゃ、説明はもういいかな。いってらっしゃい」

「はい」

「はいはい、全部首を掻き切ってくればいいんだろう?」


 物騒なことを言う紅子さんの隣で赤竜刀を帯刀するべく四苦八苦していたが、ようやく上手くつけることができてため息を吐く。

 今夜、ハロウィンにはっちゃけてしまった傍迷惑な悪魔達が自分の分身を大量に派遣して子供を攫おうとしてくるらしい。

 元々ハロウィンで仮装するのは〝 あちら側 〟の仲間だと思わせて子供を攫われないように、守るために行うものなのだそうだ。

 昔は本当に攫われる子供もいたんだとか。

 同盟側としては、糧にするでもなく、必要に駆られてでもなく、ただただやりたいからやっている悪魔連中の行動理由は攻撃するに値することなのだ。


 同盟はかなり幅を利かせているから、そうやって無用な犠牲を抑えるためにあの手この手でオカルト的案件を解決していっている。

 今回の、いや毎年のハロウィンもその一つであるらしい。ゲームなんかでいう所謂イベント期間だ。ただし、開催するのは一日だけだが。


 現世チャレンジしに来る若いはっちゃけ悪魔達を倒す。そして地区ごとに〝あちら〟と無理矢理繋げられた場所を発見し、その場所を悪魔の巣として叩く。それが俺達のやることだ。

 出てくる悪魔は分身であり、本体ではないため殺してしまっていいそうだ。証拠に、完全に殺せば死体も血液も残らず塵になってあちらの世界へ戻っていくのだ。

 だから俺達は、まず街中を仮装している体で歩きながら結界が張られていないかを探した。

 神隠しみたいなもので、人外達は皆なにか人間に対して行動を起こす際自分の領域に引きずり込んで、周りからの干渉がない世界で人間を襲う。逆に言えば結界のある場所に犠牲者がいるので、俺達はそれを探して叩き、塵の帰る方向で巣を特定。一気に掃討作戦に出るというわけだ。


「紅子さんは仮装しなくていいのか? いつも通りだけど」

「アタシのこれは赤いちゃんちゃんことしての正装だよ。これでいいんだよ。というか、おばけがおばけの仮装してどうするのさ」

「それもそうか」


 そうだ、紅子さんもおばけの一種だった。


「ありがとうおねえちゃん、おにいちゃん」

「うん、怖かったかな? 仮装も本格的でやりすぎちゃったみたいだからねぇ…… これは特別だよ」

「飴玉だ!」

「飲み込まないように気をつけるんだよ。ほら、最初に嚙み砕いちゃいな」

「ん!」

「よくできたねぇ……」


 救助した子供を明るい場所まで連れて行って別れる。

 飴玉は怖いことを忘れさせる、アルフォード印の特別製だ。

 こうして犠牲者のアフターケアもしつつ塵を追っていたら、すっかり真夜中になっていた。満月ではないのが救いか。本当に人狼になっているのなら、満月はフラグだからな。


 そうして無事巣を発見、思ったよりも多い悪魔の分身達を斬り伏せていき冒頭に至る。


「浅い! 浅いなぁ!」


 悪魔のかぎ爪が俺の髪をほんの少しだけ切り取っていく。

 内心はひやりとしたが、口では煽りながら打刀サイズの赤竜刀を振るう。

 たまに赤竜刀からにゅっと飛び出してくるリンの牽制と、その口から吐き出される炎で相手の目を眩ませてみたり、焼いてみたり、砂場の砂を蹴り上げて目潰ししたりと搦め手を加えながらの戦闘。

 犠牲を気にせずに済む戦闘をどこか楽しんでいる自分もいて、笑う。


「噛み付いてやろうか! ああ!?」

「着せましょか着せましょか…… お兄さんガラ悪いよ!」

「っとぉ、あぶね! しょ、しょうがないだろ…… !」


 いつもはもっと切羽詰まってるから真剣にならざるをえないし。


「男の子だねぇ。おっと、さあ首の皮一枚貰おうか? でも、それだけで死んじゃうよねぇ!」

「紅子さんだって人のこと言えないだろ」

「違いない。おやおや必死だねぇ? 当たってなんてあげないよ」


 二人で立ち位置をくるくる変えながら迎え撃つ。

 そのうち距離が開いても声を張り上げながらお互いの位置を確認しながら。


「お兄さん、上!」


 反射的に腕を振り上げていた。

 ズブリと刀が柔らかいものに刺さる感触と、頭に被ったタールのような血液が一瞬で蒸発するのを見ながら視線で刀の先を追う。

 すると、ちょうど目玉にコウモリのような翼を生やした、これまたありがちな悪魔が塵となって消えていくところだった。


「真っ赤なおべべを仕立ててあげよう!」

「ありがとう紅子さん!」

「例には及ばないよ!」


 声を張り上げて礼を言う。

 それから少し彼女の戦闘を見てみると、普通のナイフよりも尚短いガラス片で敵の懐に入りながら仕留めていく。

 あんな短い武器で敵を目の前に戦うなんて俺には到底できそうもない。勇気あるなあ。


「お兄さん、上!」


 またもや反射的に腕を上げて…… 俺はごわごわとしたなにかに腕ごと刀を掴まれたのが分かった。微動だにしないそれに焦り、刀を手放す発想も咄嗟には出ず硬直。

 そして踊らされるようにぐるっとそいつの方へ体を回され、そのまま重い拳が腹に叩きつけられる。


「っ……」


 言葉に出ないとはこのことだろうか。

 肺の空気が瞬間的に押し出され、衝撃と共に一瞬意識が飛ぶ。ぐらぐらと揺れる頭と、チカチカする視界。えづいて吐きそうになり、しかし口から出てくるのは真っ赤な血だけ。

 大きな怪我もしたことがない俺は、確実に何本か骨が折れているだろう激痛と、後から後から口から溢れ出てくる血に溺れ呼吸すら上手くできない。

 完全に力が抜け、サイズの大きい悪魔に腕だけ掴まれだらりと宙ぶらりんの状態に。


「お兄さん!?」


 近くには 「お兄さん、上!」 と紅子さんそっくりの声で鳴き続ける口だけの悪魔がいる。

 身軽で妖怪である紅子さんよりも行動パターンが単調な俺の方をどうやら狙い撃ちしてきたらしい。

 それに、俺だって人間だ。人間なんだ、まだ。

 ふと、あいつの言っていた 「殺せば死ぬ」 という俺の状態を思い出した。


 声が出ない。

 助けも呼べない。

 紅子さんが走ってこちらにやってくる。

 紅子さんの武器はリーチの短いガラス片だから、短刀程の長さもない。心臓に突き立てようとしても長さが足りない。彼女の場合、首を搔き切るしかない。そんな彼女が他のやつらをいなしながらこちらに近づいてくる。


 体が宙を浮く。

 肩が鈍い音を立てる。関節が外れたのかもしれない。

 もう痛みのことしか考えられない。


「ッチ、テメーには戦闘訓練が必要らしいな」


 突如、支えを失い落ちる。

 が、落ちた先で受け止められる。

 紫色のコート。派手な迷彩柄のシャツ。巨大な死神のような鎌。


「おら、これを食いな」


 ぎゅむっと押し込まれたマカロンらしきものを、血の味が充満する口内でなんとか食べきる。絶対これ美味しいやつだろ。こんな状態で食べたくなかったな。


「アートさん」

「アルの奴から聞いてんだろ? 助っ人だよ助っ人。この、俺様がな」


 支えられて立つ。そして紅子さんがそばに来た頃には口内にキリがないくらい溢れてきていた吐血が止まっていた。

 想像以上だった激痛もほんの少し収まっている。


「俺様特製の回復マカロンだ。俺様の手作りを食えること、感謝しろよな」


 直後、ケルヴェアートさんが吠える。人の姿をとっているのに、そこに化け物がいるような恐怖を伝染させる吠え声だ。

 けれど不思議と俺達には影響が少なく、そして悪魔の分身達には効果が絶大だった。


「死者の魂を勝手に連れ去るわ、分身を憑依させるわ好き勝手してくれるなぁ? 若い悪魔だか知らねーが、上下関係くらいは理解しろよ。今からテメーらの親御さんに代わって躾直してやるよ」


 ああ、これは怒っているな。

 そう思わせる声量だった。


「仕事増やしてんじゃねー!」


 こっちが本音だな、とも思った。


「既に死んでようが関係ねぇ。改めて食い殺してやる」


 アートさんが言いながら宙返りすると、その場に地響きのようなものが起こった。

 いいや、地響きなどではない。

 それはただの着地音だった。宙返りしている間に体を変化させたアートさんの。


「地獄に堕ちる覚悟はいいか」


 そこにいたのは紫色の大狼だ。黄色く鋭い瞳で睨め上げ、口から垂れ落ちる唾液は地面に落ちるたびにジュッと焼けたような音を出す。

 明らかな毒…… だろう。


「ケルベロスっていうのは、暴食の悪魔でもあるらしいからねぇ……」


 大罪の悪魔か。地獄の番犬でもあるわけだし、冥界でもかなりの幹部なんだろうな。ただ、一つ気になるのは首が一つしかないことだ。


「あれ、お兄さん知らなかったっけ。アートさんはケルベロスの真ん中の首で、あと二匹、左右の首がいるんだよ。まだ会ったことなかったかあ」

「まだないな。そうか、だから」


 人化しているケルベロスなら三つ首のイメージがどこかしらにあるもんだと思っていたが、ないから気になっていたんだ。

 そうか、あのヒトだけじゃないのか。


 …… それからはあっという間だった。

 アートさんが飛んだり跳ねたりしながら悪魔を噛み砕いて捨てていく。ドスンと足を振り下ろせば支えきれず悪魔も潰される。

 あれが分身体ということは、本体の悪魔も経験を共有していたり、この光景を見ているのだろうか。この、血飛沫が飛んでは蒸発していく光景を…… トラウマ必須だな。


「クソ不味いもん食わせやがって! テメーで最後だ!」


 最後の悪魔が悲鳴すらあげることもなく口腔に消えていく。

 バチッと音を立ててその口から塵を吐き出し、心底嫌そうな顔をした彼はその場で縮こまり、人型に戻る。


「あの、ありがとうございました」

「俺様の仕事だ、気にするな。しかしこの街は妙に多かったな。最近怪異事件が多いからかもしれねぇが……」


 アートさんの言葉に緊張する。そうか、確かに事件は多い。


「まあいい、治療はするか?」

「…… いいんですか?」

「構わねぇよ。その状態であのクソ野郎のとこ戻したらどうなるか分かったもんじゃねぇ。そしたら寝覚めが悪りぃ。さっさと来い」

「あれ、アタシもいいのかな?」

「テメーも疲れてんだろ。休んでけ。アルんとこじゃなくて俺様達の住居だから、帰るときは言えよ」


 なんだかんだ面倒見がいいヒトだ。

 さっきのマカロンも手作りと言っていたしな。


 こうして深夜も深夜、俺達のハロウィンは幕を閉じた。




 ……




「うーん、れーいちくんの無謀な一撃は見れなかったなあ…… 私を斬ったときみたいにピンチにでもなればまた見れると思ったんだけど、まあいいか。また今度があるし。さてと、れーいちくんが帰ってくるまでなにしてるかな……」






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