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エピローグ
霞がかっていた視界が鮮明になっていく。
四人はそこが教室だと気づく。
クラスメイトはみな、問題集や教科書を広げ、ノートに数式や英単語を書いている。教壇には誰もいない。
四人は各々の席を立ち、教室の片隅に集まり、顔を見合わせた。
「ライ、どうなんだ、これ? ちゃんと戻れたのか?」
「まだ分からない。第二図書室があるか、梅ばあがいるか、確かめないと」
「よしっ、今から行くぞっ」
大声を出した風二郎を、クラスメイトたちがにらんだ。
「里山兄、自習中ぐらい静かにしろ。テスト近いんだから」
テストが近い。ある生徒のその発言に、雷二郎は眉をひそめた。
「次ー、里山だってさ。風二郎の方」
面談を終えて教室に戻って来た生徒がそう言った。




