裏切りの連鎖
〇戦場
激昂する兵士A。
兵士B、それを冷たい目で見ている。
兵士A「なぜだっ! なぜ裏切った!?」
兵士B「そりゃ、こっちのほうが有利そうだったからさ」
兵士A「お前はっ! そう言って何度も何度も裏切りを重ねるのか!」
兵士B「そうだ。所詮俺たちは雇われただけの兵士。誰にも義理なんかありゃしない」
兵士A「だからと言って周囲を巻き込んで寝返るだなんて恥ずかしいと思わないのか!?」
兵士B「思わないね。それに綺麗事を並べてるが、お前だって気づいてるんだろう? 自分の中に裏切りの資質が眠っていることを」
兵士A「――っ!?(図星をつかれた顔)」
兵士B「ははは、隠そうったって無駄だ。俺たちは一皮むけば皆同じ人でなしだ。敵に囲まれれば簡単にひっくり返る。お前だってそうだろう?」
兵士A「…………」
兵士A、ショックを受けた様子で項垂れる。
兵士B「そうだ、いっそ俺たちみんなで手を組んでこのあたり一帯を支配しないか? 全員で手を組めばもう誰も手出しできないだろうからな」
兵士A「それは……」
兵士B「よく考えてみるんだな。今のまま使い捨ての駒として戦場に放り込まれる生活を続けるか、俺たちと手を組むか。まぁ答えはわかりきってるがな。はーっはっはっははは――」
兵士B、高笑いしながら去る。
〇教室・放課後
盤面を挟んで相対する対局者A、B
対局者A、負けが確定し、天を仰ぐ。
対局者A「あ~、また負けたしー。てかあんた強すぎ」
対局者B「フフフ、そう簡単に勝てると思わないことだ。わたしの手にこの『サルでも勝てる! オセロ必勝法』がある限りなっ」




