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集落戦2


ゴブリンに向けて駆け出して鉈による頭部攻撃を行って1体始末すると、隙が出来た自分に向けて棍棒を振り下ろす別のゴブリンの攻撃を片腕で受け止め痛みで一瞬顔を歪ませるが、直ぐに鉈を横なぎに振りぬき始末する。


【レベルアップしました】

【体力とMPが回復しました】

【職業;配信者の固有ボーナス】

【能力上昇に補正が掛かります】


倦怠感と痛みが一瞬で回復する。

ここに来てレベル上昇が早まったのはラッキーだ。

多分限定公開の視聴者ボーナスで自分のサブアカウント視聴が効いているのだろう。


「こんなんじゃ俺は死なないぞ!ゴブリン共!!」


どんどん気分が高揚して思わず笑みを浮かべてしまう。

返り血で体中汚れているが気にせず、近くのゴブリンを殴り、ついでに【雷】を発動してゴブリン将軍に攻撃する。


確実にダメージを与えているようで、体中に傷を作り怒りの形相を浮かべるゴブリン将軍

良い感じに怒っている。

ゴブリンは何度も何度も戦ってきた。

だから動きも分かるし避けれる。

それにそろそろ


【スキルを獲得しました】

【逃げ足上手rankF】


来た!


予想通りの展開に益々笑みを深くすると、ゴブリン将軍に向けて走りだして単調になったゴブリン将軍の振り下ろし攻撃を余裕を持って交わし【身体強化】を発動して頭部に向けて鉈を振りぬく。


ガンッと大きな音と共に攻撃が通ると叫び声を上げたゴブリン将軍の頭から出血してゴブリン将軍の顔を真っ赤に染める。


【逃げ足上手】は敵と接敵した場合に3%敏捷性を上げるパッシブスキルだ。

ステータスの上がった今の状態での上昇値はかなり高い。


ゴブリン将軍から距離を取りながら、近づいてきたゴブリンを蹴り飛ばして倒すと落ち着いて周囲を確認する。


かなりの数を倒したからか、最初よりかなり数の減ったゴブリン達だったが、それでもまだ居る。


レベルアップの報酬で体力とスキルポイントは回復しているが、後1レベル上がると今度は自分が不利になっていく。

10以降はゴブリンを倒してもレベルは上がらない。

ゴブリン将軍に関しては倒せば経験値になる。


その状況が少し迷いを生む。


効率を求めるならゴブリンを倒してレベルを10にした後にゴブリン将軍を倒すのが一番効率がいい。


だけど、それをすると何か不足の事態があった時に問題だ。


「....関係ない。今の俺なら」


一瞬の思考の後、直ぐに動き出してゴブリン将軍からの攻撃を交わしながら近場に居るゴブリン達に向けて駆け出し攻撃を繰り出して1体ずつ撃破していく。


周りには死体が大量に倒れていて50体以上はいるだろう。


そのままゴブリン将軍をけん制しながら他のゴブリン達を1体ずつ確実に仕留める。


10分近く攻防を続けながら倒していると



【レベルアップしました】

【体力とMPが回復しました】

【職業;配信者の固有ボーナス】

【能力上昇に補正が掛かります】


レベルアップのアナウンスだ!

これで、目標のレベル10に到達した。


「あとはお前だ。ゴブリン将軍」


けん制を加えつつ攻撃をしてきたからか、ゴブリン将軍の体力もかなり削れているみたいで、最初よりボロボロの体だ。

だけど、それでも俺への殺意は消えていないし、体力もまだまだありそうだから油断できない。


まだ周囲には10体近いゴブリンが生きているが、ここで一気に始末するべきと考えてゴブリン将軍に近づき、攻撃を交わしながら手にしている鉈で攻撃を加える。


ガキッっと言う音と共に、鉈の刃の部分が折れて飛んでいく。


流石に、耐久力が持たなかった。


市販の武器でこれだけ持つのは逆に珍しいくらいだったが、こうなると戦う手段はスキルだのみだ。

まだ、スキルは温存していた筈。


武器が折れた一瞬の隙をついてゴブリン将軍が腕を振ってくるのを【身体強化】で交わすとけん制を込めて胴体に向けて殴る。


鈍い音が鳴るが、純粋な格闘術ではやはり殆どダメージを与えられず、追撃とばかりにゴブリン将軍の膝蹴りが飛んできて、間一髪腕を使って防ぐ。


痛みはあるけど、ステータス上昇でなんとか耐えられている。


「グギギャ!!」


「うっさい!【雷】!」


バックステップで距離を取りながら、スキルを発動してゴブリン将軍にダメージを与えると、ついでに近くまで来ていたゴブリンの攻撃を交わして蹴り飛ばし、近くの死体が持っていたゴブリンの棍棒を拾い上げる。


棍棒本体の耐久は凄い弱いが、無いよりまし!


【雷】を食らって怯んでいる状態のゴブリン将軍に近づいて全力で頭に向けてフルスイングをする。


強烈な破壊音と共に「ギャアアアア!!」とゴブリン将軍が叫ぶ。

同時に棍棒は一撃で粉砕したが、かなりダメージを与えた。


暴れるゴブリン将軍の攻撃は、流石にフルスイングした直後だったので避け切れない。

腕の振り払い攻撃をガードしようとしたが、間に合わず諸に直撃して吹っ飛ぶ。


「ああああっっ!!....くそっ!」


いってぇ!

流石に肋骨くらい折れてるだろ....。


呼吸がしにくく、意識が一気に朦朧としていく。

「やばい,,,,,【回復】」


保管していた回復を作動させると、自分の周りを優し気な緑の光で包み込み、痛みがかなり引いて来た。

だけど、流石に完全に回復する訳じゃないらしい。


ズキズキと痛みを感じながら動ける事を確認して、【回復】中に近くまで来て攻撃してきたゴブリンからギリギリ転がるように避けると体制を立て直す。






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