初配信と警告2
突如始まった配信だったが、思いのほか直ぐに人は集まりだした。
画面には周囲が真っ暗な布で囲われたひょっとこのお面を付けた変人が映っているだけなのだが、皆きになるらしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【配信タイトル】 [初配信]新宿についてと今後起こりえる事象について
【視聴者数】 32人
【コメント欄】 りんちゃんねる こんにちは!初配信、、ではない様な気がしますが
あほ犬 タイトルからして意味深ww
にゃーちゃん どうせ釣り、それより犯罪者が配信してんの終わってる
どんすけ サムネ真っ暗だったけど、ちゃんと今回はPCからやってるのね
がおがお 顔www隠すにしてもなんで、ひょっとこお面なのよ草
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
始まってすぐにコメントが流れ始める。
そういえば、昨日の脱出時にもいた人が何人かいるみたいだ。
「あーあー。聞こえてるかな?こんにちはリバイブです」
一先ず挨拶してみると、[聞こえる]と言ったコメントが流れて一安心する。
ふぅと息を吐いて落ち着くとPCの後ろ、自分が見える位置に立てかけてある台本を見ながら落ち着いて話し始める。
「えっと、、まず世間を騒がせている謎の渦についてですが、先に言っとくと発生原因は俺では無いです。恐らく自然現象だと思います。ただ、渦に関係が無いかと言うとそうでは無いです。」
「いろんな方がコメントしてくださっているので反応してあげたいのですが、先に自分と渦の関係について話させてください。」
「あの渦の中はダンジョンになってます。その存在を知っていた理由は、先日、目が覚めた時に突然ゲーム画面のようなステータス表記と共にダンジョンの発生について書かれていたからです。」
嘘である。
ただ、現状覚醒しているのは俺だけなので、この嘘は嘘と断定できない。
「これが何なのか分かりません。ただ、記載されていた文章にはダンジョンの中にいるモンスターを倒さずに放置し続けるといずれ外にモンスターが出てくる事、中のモンスターを倒すには覚醒者、これは自分の様な人ですが、覚醒者がレベルやステータスを上げて倒すしかない事。そしてこのダンジョンは今後色々な場所で出現する事が書かれていました。」
全てを話すわけにはいかないので重要な事を小出しで伝える。
一番重要なのは、ダンジョンの中にいるモンスターは放置できない事。
「おそらく、これを聞いて疑問に思った人もいるかと思いますが、現代兵器を装備した自衛隊であったり海外の軍隊の人が居ればダンジョンからモンスターが出てきても問題ないと思う人もいるかもしれません。」
「覚醒者なんていう自分みたいな一市民なんかより自衛隊の方が信用できるのは当然ですが、無駄です。戦っている映像を見た人もいるかと思いますが、中にいるモンスターは強力な上に、現代の刃物や武器は殆ど役に立ちません。一応自分は刃物を持って戦いましたが、切ったと言うより、ステータスにより上昇した身体能力で撲殺したというのが実情です。」
実際これは、今後分かるが、自衛隊は銃器をもって突入したが、通用したのは普通のゴブリンだけだった。
ゴブリン将軍には現代銃火器は通用しなかったのだから。
ここまでの話が衝撃だったのか、コメント欄は既に信じる人と信じない人で二分されている。
ただ、どちらのコメントでも一貫しているのは[覚醒したのが俺だけで対処なんて出来る訳が無い]
[もし本当だとしても今後いろんな箇所にダンジョンの渦が出来るなら日本は終わる]だった。
「皆さんが懸念している覚醒についてですが、おそらく自分以外にも今後覚醒する人は出てくると考えてます。と言うより実際に実例があります。」
ここで爆弾を投下する。
上手く行けばこれで自分へのヘイトを減らして目的も達成出来るはず。
「さて、話は少し変わりますが、自分が覚醒した際の能力についてです。多分この配信の後考察されて、凡その能力は分かってしまうと思うので、先にお話しすると自分は配信中に打たれたコメントを抜粋して力を行使できます。こんな風に」
手のひらに水を出現させて見せる。
当然驚きのコメントが流れていく。
生配信でコメントにも返答している状態でCGなんて多分出来ないから。
「自分は、この能力を限定公開で誰にも見られないようにしながらテストしていたのですが」
さて
「鑑定と打つと、どんな力で具現化されると思いますか?」
[まさか][え!?まじ!]と言ったコメントが一気に流れ始める。
これは良い感じだ。本当は鑑定なんて一度もしていないが、見られていないのだからバレない。
それに、自分は知っている。
「一人だけ自分は覚醒する人間を知っています。」
読者の皆様へ大切なお知らせ
見に来て下さった皆さんありがとうございます!
今後も毎日更新続けて行きたいと思っております!
続きが読みたいと思った人は
星とブックマーク登録をぜひお願い致します!
初めてカテゴリランキングに乗った作品でもありますので、今後も大事に物語を書いて行きます。
ブクマ、星評価頂けるとめちゃくちゃ喜びます!!
どうぞよろしくお願い致します!




