ジャンヌ…。帰る…。
神様の…神託…下りた…。
声が聞こえる…。松明はいらない…。
宿に帰ろう…。うん…。そうするね…。
「異世界転移したら、私が弟子になっていて、のんびりスローライフを送っていた。」外伝編。
この物語は第38話でホワイトが闘技場を去った、直後から始まる物語である…。
ジャンヌはいつ頃、家族の所に帰ったのか?。
この物語はジャンヌが1人で闘技場から帰る場面から始まる物語である…。
今宵、あなたは、ジャンヌの天然…。ではなく…。少女が奮闘する姿を見る事になるであろう…。
少女の名前はジャンヌ・ダルク。推定12歳。
身長120cm、体重約20kg。髪は三つ編みツイン。髪色は金髪。口調は穏やかであり、話すトーンもゆっくりだ。
時刻は午後19時を回っていた…。
ウサギ(ホワイト)が闘技場から去った後であった。
そして28人の剣闘士達も既に各自、解散して残すはジャンヌだけであった。壁に掛けてるロウソクがゆらゆらと揺れてる。
ジャンヌはウサギと別れた後に帰り支度をしていた。すると受付人がジャンヌに近寄ってくる。松明を渡す為に来たのだ。
受付人「ほら、お嬢ちゃん、松明だ」
ジャンヌ「大丈夫…いらない…私は…」
受付人「えぇ!?外は暗いぞ!?」
ジャンヌ「視えるから…教えてくれる…」
受付人「そ、そうか、気をつけてな」
受付人はジャンヌの事を不気味に思えた。そもそも少女が勝利する事例など見た事がないからだ。
ジャンヌ「帰るね…さよなら…契約書おじさん」
受付人「おぃ…今なんて言った!!」
ジャンヌはもの凄い速さで逃げる…。そして闘技場の出口から出るのである。すると外は暗闇であった…。闘技場は少し街外れにある。遠くに丘の上にある。サン・ミケーレ聖堂の灯火が見えてた…。ジャンヌはギョッとする…。
何もみえない…真っ暗…。
神様…頼み…こっち…?。
ジャンヌは移動を開始した…。松明さえもない、外は暗黒の世界が広がっていた…。
ここから先は、松明、外灯、光さえもない。
ただ空に「星」が広がるのである。あるとしたら…。動物の鳴き声と風の囁きぐらいだろう。
1人の12歳の少女が暗闇を歩く…。ジャンヌは独り言をブツブツっと言い出す…。
ウサギ…強かった…また…会いたい…。
うん…楽しかった…いい鍛錬…。
独り言を呟く、ジャンヌは前方にうっすらと光のを確認した…。ジャンヌはその光を追いかける。
あれは…松明の光…違う…。
禍々しい…光…怪しい!。
ジャンヌは走っていく…怪しい光を追いかけて。
すると光は突如としてフワッと消える…。
ジャンヌは、いきなり光が消えた事で戸惑う…。
禍々しい光…消えた…。どこ…。
神様…分かった…こっちに…いく。
すると先程の光が、またフワッ。っと現れるのであった。すかざすジャンヌは走る…。
段々と街が見えてきた…。その光も街に近寄ってたのであった。ジャンヌは一旦足を止める。
あの光…人の手から…出てる…?。
微かに声が聞こえてくる…。あの人影から…。
あら…。ふふ…。魔源の…。同胞が…。
まあ…。魔を…。素晴らしいの…!。
神様…これは…見ては…いけないもの!。
ジャンヌは考え始めたのだ。父と母から聞かされたお話しを思いだしていたのである。
大人の事情で夜はいけない事をする…。
父様、母様は…。まだ見るの駄目っと…。
ジャンヌは両手で耳を塞ぐ。これで完璧だ。
いけない…ついでに目も閉じないと…。
私とあなたなら…。そろそろ行か…。
さよなら、私の王子様…。声が確かにそう聞こえた…。5分経過した…。
もう終わった?。ジャンヌは目を見開くと光は突如として消えていた…。
父様…母様…言いつけ…守った…。
あ…。角を行けば…宿だ…!。神様…。帰ろう…。
ジャンヌの父と母が予約してあった。少し進んだ曲がった角の所が宿屋であった…。
ランタンの光がジャンヌを照らす。こうして小さな冒険が終わったのであった…。
父様…。母様…。ただいま帰りました…。
うん…。ウサギ…一緒に…遊んでた…。
ジャンヌの親は決して叱る事はなかった。
なぜなら神の声が聞こえてる自慢の娘なのだから。
ただ…娘を強く抱きしめていたのだ…。