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無個性転生〜個性を探す旅路〜  作者: のらのら
1章
8/12

学校生活1

きょうは履修登録をしようと思う。昨日のことはもう少しジャールに確認したいしな。


ともかく1年生で取れる授業がこれだ。


魔術基礎(基礎の5種類の魔術を教えてくれる)


剣術基礎(基礎の剣術を教えてくれる)


体術基礎(前世で言う柔道のようなものを教えてくれる)


建築学(大工を目指す人がとる科目)


算術1(計算。必修)


歴史学1(歴史。必修)


占い学(占いを学べる)


商学(商人になりたい人がとる科目)


舞踊(詳しくは分からないがダンスを学べる)


発展魔術(基礎魔術が出来ていると履修可能)


発展剣術(基礎剣術ができるようになると履修可能)


他にも色々あったんだが美容学とか、発展算術とか、鋳造学とかあまり興味が無いものが多かったので省略する。


俺は魔術基礎の魔術は一応全て使えるので発展魔術と、発展剣術、その他諸々をとることにした。


算術は取るか迷ったんだが掛け算や割り算のレベルだったので今回はパスだ。もっともこの世界では掛け算、割り算レベルの計算ができれば余裕で生きていけるのだがな。


〜〜〜


これは履修登録を提出しに行く時の話だ。もちろんこの世界にはコンピュータみたいな便利なものはないからな。


「履修登録はこれでお願いします」


俺は学校の受付のローレンさんに渡した。ローレンさんに関して俺は、今まで触れてこなかったが彼女は、入学式で迷った俺に集合場所を教えてくれたり、子供だからと差別せずに普通に接してくれたりと前世では当たり前にしてくれていたことをさも当たり前のようにしてくれるいい人だ。


「かしこまりました。おや、発展魔術と発展剣術を履修なさるのですね。でしたら、この後第2校庭に向かってください。そこで試験を受けていただきます。」


発展の授業を学ぶには試験があるのか。まあ、確かに当たり前と言えば当たり前か。


「分かりました。丁寧にありがとうございます」


ローレンさんは俺にぺこりとお辞儀をして見送ってくれた。


その後第2校庭の位置が分からずまたすぐここに戻ってくるのは、別の話である。


〜〜〜


そして、ローレンさんに教えてもらった第2校庭の話はこんな感じだった。


- 魔術に対する結界が貼ってある。

- とてつもなく広い

- 管理者が怖い


本当に大雑把にまとめるとこんな感じだ。本当に試験を受けるのを遠慮したくなってしまうぐらいには脅されてしまった。俺がビビっているうちに目的地である第2校庭に着いてしまった。俺が着いた時にはもう他の人が、試験を受けていた。見た目は15歳前後の青髪の、、、ってあれ、この人ジャールの姉じゃないか。入学式で絡まれたから少しだけ気まずいな。後でジャールにお姉さんの話もう少し聞いてみようかな。とりあえず今は試験がどんな感じなのかだけでも見学させてもらおう。とはいっても、もうかなり終盤みたいだな。


「はぁはぁ」


「ふむ。ギリギリ及第点じゃな」


あれって水属性の習得レベル2の魔術だよな。あれが及第点なのか。わりと試験は何とかなるかもしれないぞ。


おっと、言い忘れていたがこの世界には魔術の習得レベルがある。


レベル1


いわゆる初級魔術だ。攻撃魔法としても使えるしマッチのように普段ずかいもできる便利な魔術レベルだ。冒険者じゃなくても初期は使えるという人は割と多い。


レベル2


いわゆる中級魔術だ。この世界ではその魔術に対するレベルがどのくらいかどうかでその人の実力を推し量るみたいだけどな。ちなみにレベル2の魔術からは殺傷能力が高すぎて普段ずかいすることはできない。やったら火事になったり洪水になったりする。


レベル3


いわゆる上級魔術だ。これが使えるって言うだけで1目置かれるらしい。アレクやユーラはこんなの使えて当たり前だ、とか言っていたからこの街で使用出来る人が珍しいだけなのかもしれないが。


レベル4


いわゆる超級魔術だ。これが使えるとかなりパーティーから重宝されるらしくどこのパーティーにも入れるそうだ。ちなみに俺は一応ここまで使うことができるが誰も信じてはくれない。


レベル5


いわゆる神級魔術だ。また、アレクやユーラが使う魔術のレベルだ。アレクはいわゆる魔法剣士だったらしいが魔法のレベル高すぎないか?俺も使えるようになりたいものだ。


レベル6


世界の理の外にいる人たち。


こんな感じだ。このレベル区分でジャールの姉をランク付けするならレベル3だな。上級魔術が何個か使えるみたいだ。上級魔術で合格が貰えるなら万が一にでも、試験に落ちることはないだろうけど気を抜かないでいこう。


おっと、そんなことを考えていたら試験官みたいな人が手招きしている。やっぱり緊張するな。


「学生番号と名を名乗れ」


噂通りの強面だ。


「はい。学籍番号694、名はエフレモフです。」


挨拶の仕方はこれでいいのか分からないが、大丈夫か、、、?


「む?貴様の名はエフレモフ・ドーナトリフではないのか?」


んー。聞いた事のない名前が出てきたぞ。


「すいませんが別人だと存じます」


試験監督はやや不服そうな目で見た後に


「そうか。失礼した」


よく分からないが謝られた。


「お気になさらないで下さい」


そして、しばらく俺の目を見たあと突然


「発展魔術と発展剣術を履修するための条件はただ1つ!我に勝利せよ!」


驚きと戸惑いの中俺が言った言葉は


「さっきの方と条件違くないですか!?」


試験官はニヤリと笑いながら


「貴様、いや貴殿からはとてつもない風格を感じる、、、。何年ぶりだ。こんな風格を持つものと対峙できるのは」


めちゃくちゃ興奮してる、、、。俺にそんな風格が本当にあるわけないのにな。まあでもそんなにいうのなら全力でやらせて貰おうじゃないか!


「分かりました。全力で行かせて貰います!」


そこからは一瞬だった。


「ライトニングバーン、ウォータースプラッシュ」


俺の放ったたった二言だけで全てが完結した。実際には俺が光魔術レベル4と火炎魔術レベル4の複合魔術をうち、その直後に複合魔術の影に隠れるように水魔術レベル3を分散させて発射したんだがね。そして試験中は、試験官はただつったっていることしか出来なかった。我ながら完璧な勝利だ。俺が勝利の余韻に浸っていると


「素晴らしい。素晴らしすぎるぞ、エフレモフ」


泣くほど感動していた。試験なのに感動しているという様子は傍から見ると意味がわからないだろう。だがたしかに今のは我ながらよく出来たと思う。まあ、さすがに泣くほどではないけどな。


「では、合格ということでよろしいでしょうか?」


俺の質問に対して何を言っているんだという顔をしながらも


「何を言っているんだ。当たり前だ。満点合格だよ。」


褒めちぎってくれた。俺の両親はもっと強いんだけどなぁ。まあ、褒めてくれるのは嬉しいし素直に褒められておこう。


そうして、俺は発展魔術と発展剣術の履修を許可された。


この日はジャールになにがあったんだと質問攻めされたのだがその話はまた今度にしよう。

字数と内容をすこし濃くしてみました。


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