表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無個性転生〜個性を探す旅路〜  作者: のらのら
1章
11/12

学園祭

実技試験も無事に終わり、あとは同化祭という大きなお祭りを残すだけとなった。この学校は2学期制なのに、テストは2回しかない。すばらしい。


同化祭は、生前の文化祭と酷似している点もあれば、全然違うところもあった。例えば、屋台を出し、先生が出し物を出すところとかそっくりそのままだ。


だが大きく違う点として、危険な出し物とかその辺の規制はないというところだ。生徒各々が様々な危険な出し物をしていたり、していなかったりした。そんなわけで生徒が各々出し物をするのでクラスの出し物のようなものはなかったが十分面白そうだった。


ちなみに俺は特に出し物をする気はないので気ままに出し物を見ながら食べ歩きでもするつもりだ。まさに、今日学校内で行われるイベントの一覧表が配られ、どんな風に回るかの計画を立てていた時、


「エフレ〜俺たちも出し物をしようぜ!」


ジャールが何やら面倒くさそうな案件を持ってきた。


「ジャール、俺は面倒臭いからやりたくないんだけど、、、」


軽く否定してみた。


「何言ってんだよ〜俺はもう配役まで決めちゃったんだぜ」


あぁ。もう俺はやる前提なのか。


「ジャール、今回はやるけど次からは確認してくれよな、。」


俺は面倒臭がりながらも自分を必要としてくれている存在の嬉しさに浸りながら言った。


ちなみに、俺がやってくれと頼まれたのは魔術ショーだ。空に向かってレベル4の魔術を、タイミングに合わせて炸裂させて欲しいらしい。花火みたいなものかな。よく分からないがエフレは上に打ってくれればいいと言ってろくな練習もなかった。


〜〜〜


同化祭当日。誰かと一緒に回る約束はしていない。イベント一覧表と屋台の一覧をみて、いつどこで何をするか決めていたからだ。こんな丁寧にまとめているのは俺だけらしい。こういうところは生前から変わっていない。ともあれ、色んなところに行き、楽しむつもりだ。


ジャールとの出し物は昼頃に第1校庭に来てくれと言われた。校庭全部を使う出し物をするらしい。


それまでおれは、この世界ならではの料理である辛いスープに蕎麦のようなものを入れた謎の美味しい料理を食べたり、コーラス隊をみたり、マジックを見たりした。どれもかなり素晴らしい出来で特に食べ物は美味しいと感じるものが多く幸せだった。


〜〜〜


ジャールの出し物に出演するため第1校庭にいったら、出し物の雰囲気が分かった。ジャールとの出し物は初めにジャールが何をするかの説明をし、その後にジャールの友達のような人達がそれを披露していくという感じだった。結構な数の人が出し物に参加していて、ジャールの友達の多さには驚かされた。


オレの番になると、ジャールは


「今まで皆さんはレベル4魔術を見た事がありますか?」


観客に問いかけるようにいう。


「俺はつい最近までなかった。レベル4魔術の強さをぜひ生出みていただきたい!それではエフレモフさん、お願いします!」


そう言われたのでバツ印が書かれている校庭の真ん中に立つ。俺は緊張しながらも


「エフレモフです。よろしくお願いします」


カタコトな挨拶をした。それを聞いてか、


「緊張しないでくださいね〜今回は火炎魔術と水魔術を見していただきます!それではお願いします!


俺は緊張していたのか、無言で火炎魔術と水魔術を同時に発生させて上へと放った。俺のはなった魔術は3秒ほど上に進みその後相殺しあって消滅した。それを見てか、


「無詠唱でレベル4、、、?」


「なんだよこいつ」


何故か非難の目が集まっていた。意味がわからない。ジャールですらも驚きの目で見ている。それを取り繕うように


「ありがとうございました。それでは次の、、、」


俺はなんで避難されているのかを考えていてそれどころではなかった。後で詳しく問い詰めようとは思っていたがそれ以降の記憶はない。、よっぽどショックだったのだろう。


気がついたのは夜だった。ベットで寝ていた。それを、ジャールに揺さぶられて気がついた。ジャールをみて、飛び起きた俺は


「ジャール!どういうことなんだよ!」


ジャールは悪くないのに当たってしまった。ジャールはわかったというように長い長い説明をし始めた。


「エフレモフ、お前がその力の大きさをどんな風に捉えているのかは分からない、けどその力はこの国の人からしたら強力すぎるんだよ。レベル4が使えるだけでもだいぶすごいのに無詠唱で使えるなんて、。まして、この世界では無詠唱は魔王の生まれ変わりと言われるほど避難されているのは知っているだろ?ましてや、7歳の子供だ。決して子供扱いしたいわけじゃない。少し大人っぽすぎるしな。けど子供が無詠唱のレベル4は恐ろしいんだ。」


こんな感じだった。無詠唱が魔王の生まれ変わりだなんて、誰も言ってくれなかった。しかも、アレクも使えてた気がする。


「ジャール、俺の父さんも使えるんだから遺伝ってことはないのか?」


ジャールは落ち着き払って


「ないな。お前は父さんのことを知らないだけでかなりすごい人だと思う。今日のことは知らなかったし、仕方ないけどこれからは気をつけてくれよ。エフレが悪いわけじゃないけどこの国ではそんな迷信を本気にしてる奴が沢山いるんだ。」


怖いことを聞いた。いやだ。俺はこれから無詠唱を使わなければいいだけだと分かっている。しかし怖かった。これは絶対俺の両親に確認しなければいけないと思い、家に帰るために走り出した。

テストと小説の構想を考えたいので週1投稿にします。

毎週木曜に更新予定です

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ