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無個性転生〜個性を探す旅路〜  作者: のらのら
1章
10/12

テスト期間

この日記もついに10回目を迎えた。どうもエフレモフだ。今回はテスト期間ということで俺、ジャール、フィオーレ、そしてジャールの姉ことオリビアで泊まり込みの勉強会をしている。正直オリビアは今まで入学式の件で少し気まずい関係だと思っていた。しかし、相手はそんなことは微塵も思っていなかったようで存外すぐ仲良くなれた。なんか、怖い人だと思っていたのが嘘みたいだ。彼女の性格を端的に表現にするとするならば曲がったことが嫌いな正直者だ。


初日に入学式で絡まれたのはめちゃくちゃ機嫌が悪かったらしい。そのことについては十分すぎるぐらい謝られたからもうなんとも思っていない。なんなら彼女の冒険者時代の話を聞かせてもらったからもはやプラスだ。


勉強合宿は1泊2日だったんだが最初の1日目はオリビアと仲良くなって冒険者時代の話を聞いていたら終わってしまった。


そんでもって2日目の今、みんな血眼になって勉強しているって訳だ。ちなみに俺は前世の知識があるので教科によってはテストは余裕だ。そういえば、発展算術やその他座学以外はだいたい実技の点数が五分五分の点数配置となっているということらしい。実技に重きを置いている教科が多いらしい。また、単位が貰える点数は約7割だ。わりと厳しい。教科によって命を守ることに直結しているものもあるからだろう。さて、この合宿では俺はどちらかと言うと勉強をする側じゃなくて教える側だ。別に優等生という訳では無いが勉強の仕方だけは分かっているつもりでいる。


「エフレモフ先生!何を言ってるかなんにも分かりません!」


ジャールがおちゃらけた感じで話しかけてくる。


「先生って呼ばないなら教えるよ」


俺は答える。


「エフレ、教えてくれ。」


今度は懇願したような目で見つめてくる。そんなにわかんないのか。俺も分からなかったら申し訳ないな。


「この問題?これは前言ったじゃないか。ににんがし、だよ。」


そう、学校では掛け算を教えるのに九九のような便利なものを教えてくれないのだ。だから俺はこの形の時の答えはこれだというように覚えるように言っている。まあ、最も日本語なので時間はかかるとは思うが。でもそれ以上に役に立つと思っている。


そんなこんなで夜まで勉強会をした。夜ご飯は俺特製餃子だ。この国には無い文化食なので材料はもちろん違うがやはり美味しい。


「美味しいですわね。なんて料理ですの?」


フィオーレは特に満足してくれたみたいだ。


「餃子って言うんだ。美味しいでしょ?」


「はい!どんな料理より好きです!」


守りたいこの笑顔。みんな満足してくれたみたいで良かった。その後も俺を除いた3人はお酒を飲み何をしに来たのか分からないほどには楽しんだ。その後はもうみんな思い思いに過ごして寝てしまった。


〜〜〜


そして迎えたテスト当日


こう見えても勉強は普通以上には出来たんだ。一発目からかましてやるっていう気持ちで登校した。


学校に着くと、いつもは緩い感じの雰囲気を纏っている学校が今日は険悪な雰囲気を纏っていた。誰もがピリピリしていた。生前よりもテストに他するみんなの意識が高いのだろう。とはいえ俺は生前のテストと大きな違いは無いので少々安心していた。油断禁物だが、緊張しすぎるのも良くないと自分を収める。ちなみに実技試験は筆記試験の7日後に行われる。つまり、この世界でのテスト期間は少々長めなのだ。なのに、初日からこんなにピリピリしていて少々怖い。


〜〜〜


3日間、テストを受けた感想としては、授業でやったことしか出ないのでそんなに難しくはなかったと言ったところだ。ワークのようなものはないのでノートさえしっかり見返せば何とかなるものが多いように感じた。最初のテストだから点数が取りやすいというのももちろんあるのだろうが。しかしながら、俺はしっかり手応えがある程度にはとくことが出来た。


テストが終わり、勉強合宿で勉強したのは筆記試験だけなので実技試験はまた別にやろうかなとかそんなことを考えながら帰っていた時


「テストどうだったー?」


後ろから追いかけてきた上機嫌のジャールに聞かれた。この聞き方的にこいつは大丈夫そうだな。


「俺はかなり手応えがあったよ。そういうジャールは?」


俺の質問を待ってましたかというように


「全部かなり出来たぞ。緊張しすぎてたみたいだ」


めちゃくちゃ笑顔だ。


「そりゃよかった。他のふたりはどうなんだろうな」


「後で聞きに行こうぜ」


こんな笑顔がテスト返却の時に俺を除いた3人は絶望的な表情にもれなく変わっていたという話はまた別の時に話したい。


かくいう、俺は9教科受けた中の平均点が86点だった。かなりいい滑り出しな気がする。算術はかなり簡単だったが魔術はやはり理解が浅かったのかそれがテストの点数に出たって感じだ。何はともあれ俺の初のテストは終わりを告げた。


そうそう、この学校のメインイベントである同化祭がそろそろ始まる。これは生前で言う文化祭のようなものだ。この学校はかなり大きいので規模もかなり大きいことだろう。かなり楽しみだ。テスト後直ぐに始まるこの祭りの準備にワクワクしながら俺は眠りについたのだった。

高校のテストが近く更新頻度を下げる予定です。

次回の投稿日の予定は11月の9日です。


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