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お題シリーズ5

人がいる場所に行きたい

作者: リィズ・ブランディシュカ
掲載日:2023/01/08



 人がいない。


 どうしてこの村には人がいないんだ。





 ハイキングに出掛けて、その日のうちに帰るつもりだったのに、そうはならなかった。


 山の中で迷って、そのままずっとさまよっていた。


 もう、死んでしまうかと思ったんだ。


 でも遭難してから三日目に、やっとたどり着いた。


 小さな村に。


 これで助かったと思ったのに。


 人の気配がまるでしない。





 あちこち歩いてみたけど、そこはとても不気味だった。


 妙に静かで、虫の声も何もしない。


 ここは廃村なのだろうけど、まるで世界から切り離されたかのような雰囲気だった。


 それから丸一日探索したけど、とうとう人には出会えなかった。


 夜は手ごろな家にお邪魔して、眠った。


 けれどとつぜん、金縛りにあって、驚いて飛び起きる。


 いったい、何がと思ったら、そこにいた「それ」と目が合った。






 驚いた俺は逃げまわった。


 最初は村を出ようとしたけど、出られなかったから。


 えんえんと同じ村の中を走り回るしかなかった。


「それ」は、つかずはなれず俺を追いかけてきている。


 きっといたぶってるんだ。


 絶法に苦しむ俺をみて、あざ笑ってるんだ。


 背中から不快な笑い声が響いてくる。


 耳をふさぎたい。


 必死で走った俺は、ただこの村から出たいと願っていた。


 普通の場所で、普通の人間に会いたい。






 どれくらい走っただろう。


 力尽きそうになった俺の前に、一人の人間の姿が。


 助けをもとめよう。


 これで助かるかもしれない。


 そう思って、最後の力で走りよった俺は絶望した。






 そこにいたのは、人の皮を脱ぎ捨てた「それ」だったからだ。






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