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男装女子は竜を飼いならす。  作者: 月嶋のん
男装女子と竜騎士の日常。

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息の根止められそう男装女子。


建物の数が足りなくて、ベルキスさんと一緒の部屋になってしまった。


「‥どうしよう‥」


新たに指定された部屋へ行ったら、確かに昨日まで私が寝ていた部屋とは違って幾分広いし、ベッドも広い。広いけどこちとら花の乙女なんじゃーーい!!しかも契約結婚をしてて、友人として契約期間を終えようって恋心を必死に抑えようとしているのに、この仕打ち!!いや、アクシデント!!!



「ああ〜〜〜、どうしよう!!」



部屋の中をウロウロしてしまうけど、どうにもできないよな‥。

私の肩に捕まっているキノは不思議そうな顔をして私を見上げるけど、ど、どうしよう‥キノ〜〜!!


とりあえずお風呂に入ったら、ロアン君に相談しよう!!

齢10歳のロアン君だけど、きっといいアイデアをくれるはずだ!!



「キノ!ちょっとお風呂に入ってきちゃうから待っててね!」



急いでお風呂に入って行ったので、お風呂からマッハで上がって気が付いた。


「‥しまった‥。着替えがベッドの上だ‥」


バスタオルをぐるっと体に巻きつけて、そっとお風呂場の扉を開けるとベッドの上で寝転がっているキノしか見えない‥。よし!!行ける!!扉を開いて、ベッドへ駆け寄ろうとしたその時、部屋の扉がガチャっと開く。



「え」



思わずそちらを見ると、ドアを開けて目を見開いているベルキスさんが立っている!!??



「わぁああああああ!!!!!」

「す、すまない!!!」



私が叫んだと同時に扉が閉まり、一気に顔が赤くなる。

す、すみません!!鍵をかけておけば良かった?い、いや、その前に着替えだ!!着替え!!ものすごい勢いでベッドの上に置いておいた着替えをひっ掴み、お風呂場に駆け込んで着替える。



そして、ものすごく!ものすごく恥ずかしかったけど、玄関の扉をそっと開くと、暗闇の中だというのにちょっと顔が赤く見えるベルキスさんが気まずそうに立っている。


「‥本当にすみません‥」

「い、いや、俺も疲れてて、ノックを忘れていて‥」


「いえ、完全に私が悪いので気にしないで下さい。あと聞いたかもしれませんが、ベルキスさんと私は同じ部屋だそうで‥。とりあえずお疲れでしょうから部屋に入って下さい」

「あ、ああ‥」


お互いに気まずい空気が流れつつ、ベルキスさんはちょっと緊張気味な顔で部屋へ入ってくる。‥疲れてるのに私に気を使うとか‥更に疲れるよなぁ。昨日の今日だし‥。


「あの、ベルキスさん私、ちょっとロアン君かラスカさんに相談を‥」


そう言いかけると、ベルキスさんが私をじろっと見つめる。



「こんな時間帯になぜ?」

「え、あ、あの部屋が一緒だと疲れが取れないかなって‥別の部屋に‥」

「それはダメだ」

「いやぁ、でも、ベッドは一つしかなくて‥」

「俺が椅子で寝る」

「いやいやいやいや!!ダメでしょ!!責任者が何を言ってるんですか!!それなら私が椅子で寝ます!!」



慌ててベルキスさんに話すけど、ベルキスさんは頑なに譲らない。

くっ!!そうだった、この人めちゃくちゃ過保護だった!!

私は必死に頭を働かせる。



「‥じ、じゃあ、ベッドを半分こしましょう!!そうしないと私、今日は竜の巣か、ロアン君の部屋に泊まります!!」



こ、これならどうだ!??

ベルキスさんを見上げてそう話すと、ベルキスさんはまさに苦悩!!といった顔をする。う‥、やっぱり嫌か?そらそうだよね「友人」同士だし、私は女らしくない「男」として見られるような人間だしなぁ‥。



「‥えっと、やっぱり私、椅子に寝ますので‥」

「いや、半分で」

「え!?い、いいんですか??!」

「‥よく考えればパートナーだし問題ない」

「ベルキスさん、契約覚えてます‥よね?」

「‥‥友人同士で寝ることくらい、あるだろ‥」

「ま、まぁ???」



ギリギリ友人ならあると思うけど、私は一応性別は「女」なんだけどな。

そう思ったけど、そうでした‥子供扱いされてるし、完全に男子の枠だった。泣きそうな気持ちを乙女心に慰めてもらってから私はベルキスさんを見上げて、



「‥えーと、じゃあ半分こで」

「ああ、じゃあ先に休んでてくれ」

「は、はい!!」



緊張して声が裏返ってしまった私をベルキスさんが小さく笑って、私の頭をわしゃっと撫でるとお風呂場へ行ってしまった‥。ちょ、ちょーーーい!!この緊張した状態に頭を迂闊に撫でるんじゃありません!!うっかり心臓が口から出そうになったけど、乙女心が心臓を戻してくれた‥。あっぶな!死ぬとこだったわ!






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