「夢の代わりに」殺人事件
「夢の代わりに」。
世間から見た事件...
事件が起こったのはごく普通の家庭だった。
男性の妻は子供を身ごもっていた。
二人にとっての始めての子供だった。
これから先にある生活に向けて二人は不安になりながらも、明るい未来を描いていた。
なのに、妻が自殺した。
男性は一人残された。
自殺に見せられた殺人ではないらしい。
男性が会社で仕事をしていた時間に、妻は自ら首をつった。
首吊りに使われていたロープは、妻がホームセンターで自ら購入したものだった。
完全なる自殺だった。
仕事が終わり、帰宅した男性が第一発見者だった。
自殺には理由があるものだ。何故、妻は自殺したのだろう?
男性から見た事件...
妻が自殺した理由には心当たりがあった。
男性には小説家になりたいという密かな夢があった。
それが理由だった。
妻は自分がいれば夫が夢を諦めてしまうと思った。
安定した生活のために、夢を諦める。
男性は「小説は、読む方が圧倒的に気楽で楽しいんだよ、あはは」と笑う...。偽りの笑顔が浮かぶ。
そして、身重の妻が自殺した光景は...そのときに生まれた感情は...きっと、彼の執筆の肥やしになるだろうと考えたのだ。
命を使うと書いて、使命。
私の命は愛した人の夢のために使う。
「夢の代わりに」妻が死ぬ。
それがこの事件の真相だった。
誰にも知られない物語と共に、男性は生きた。
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ダメですか、あ、すいません。