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5話 主人公vs主人公

大変長らくお待たせ致しました。


「さて、、バトンタッチしてみたけど、、正直あんま世界干渉とかダメなんだけどな、、ま、僕のちょっとしたストレス発散に付き合ってもらおうか」



浅木永利。この世界のイレギュラーであり、全ての世界の主人公。その力はありとあらゆる神を束ね、時に世界の救世主になり、時に世界を恐怖に陥れる世紀の大悪党にもなる存在だ。


そしてシルフ。この世界の主人公であり、神のマリオネット。その力は魔王を倒すものと同時に世界のイレギュラーを倒す為の世界に干渉するための神の依代でもある。


故に主人公VS主人公と神VS神を同時に行っている状態である。


「、、とりあえず一発決めとくか。


神槍 メトルライズ」


本来メトルライズの効力は全てを消し去る能力のため、この一撃で全ての法則を無視して攻撃ができるのだ。言うなれば絶対不可避の貫通攻撃である。


「概念支配 切断」

「概念支配 無刀」


女神はその攻撃を読んでいたかのようにその槍を概念ごと消し去る。それはどこぞの世界を断つ斬撃をも超える代物だ。

最強の鉾と矛の衝突はこの森一帯に時空の歪みを生み出し、その衝突が幾度となく繰り返される。


「俺の神槍を簡単に相殺しやがって、、、なら攻め方を変えてやる、、、神纏支配」


この森の生態系などはどうでもいい。だがこれ以上この世界に負担をかけようものならアラルの奴にキレられるかもしれない。

そう思い彼はアラルにも見せたことのない支配能力を発動する。

神纏支配。あらゆるオーラ、力、氣を扱うことが出来る支配系最強クラスの能力である。


「ーー陰陽術 無天大光」


技は覚えるつもりもないので何となくでたった今作った技を放つ。神纏支配は自身の力を源にあらゆる力を発動するが、その力を常に無尽の器というものに使っているため彼は何度でもこの力をノーリスクで扱うことが出来るのだ。

無天大光は永利の真上に現れたが、シルフもとい女神が瞬きしたその時、それは既に自身の心臓を貫いていた。先程まで隕石レベルで大きかったそれは極細のレーザーのようになっていて、刹那の瞬きで心臓を貫かれていた。初見殺しにも程があるその力は女神を苦虫を噛んだような顔をしてすぐにニヤリと笑った。


「概念支配 世界反転」


刹那、永利の胸にチクリと痛みが来る。それは一瞬で、何が起きたのか分からないくらいの本当にちょっとした痛み。だがその痛みは後に絶望の波のように押し寄せる。


「がぁぁぁぁあっ!」


永利は自分の胸辺りを見る。そこから今まで流したことない血がダラダラと流れていた。


「創造主。貴方の敗因は私を侮り、概念を越えていない攻撃をした事。そして反転に対して何一つ準備をしていなかったことですよ!」


女神は永利に勝ちを確信していた。自分の技で自滅する永利を見て、倒れてるのを見て完全勝利と思ったからだ。


「まぁ、そろそろバトンタッチだと思ってたぜ?」


女神はその場から瞬間的に後ろに飛ぶ。外傷はない。そして先程たっていた場所にも何かある訳でもない。だがあの場所にいれば私は死んでいた。そう思わせるほどの何かが現れた気がした。


「よぉ、さっきぶりだな。うちの永利を良くもこんなにまぁ、、、回復魔法 エクストラヒール」

「、、、悪ぃ、ちょっと気が抜けて、、、た、、、」


回復されると同時にすぐに意識を取り戻した彼は女神を睨んで


「あいつは悔しくも今の俺では勝てねぇ。だからアラル、、、いや、白崎、、、これはあいつを倒す秘策なんだが、、、」


息絶え絶えで永利は言葉を紡ぐ。多分永利の策ってのをすれば勝つことは容易だろう。だがそれは自分の信念を曲げるようなもの。意地でもあいつの思い通りに動きたくないし、女神の思う壷も嫌だ。なら俺はどうすればいいか。


「支配能力で戦おうとするのがいけないんだよ。こういうのは原点に戻るのが1番いいんだよ。」


今まで剣や銃しかこの世界では構えてこなかったが俺、、、いや、僕にはもう1つの戦い方がある。

その構えはまるで理性ある獣のようなものだった。白崎永多は元暗殺者でありスパイ。約16年間闇の世界を生きてきた者の戦闘態勢である。


「さて、、本来の戦い方でお前を倒す。そしてシルフもついでに返してもらう。それで終わりだ!」


魔力操作 魔力感知を使って周りの魔力を集めて攻撃力と機動力を上げる。


「スピードと記憶力勝負と行こうか」


並列思考 分身を使って女神を全方向から殴り掛かる。


「どれだけやっても無駄!」


違和感を感じた本体のみ残って分身を特攻させる。案の定その違和感は当たっており、簡単に消された。


「それはどうかな?無詠唱 原初ノ蒼神魔法

ウォーターゼロ」

「っ!概念支配 思念抜刀!!」


女神はその異質な魔法に焦りを見せる。それは先程まで無かったものだ。もちろんそれを逃すほどお人好しではない。そして僕は祝詞を唱える。


「、、、僕は世界の嫌われ者。いくら罪から逃れようとも、世界の神はそれを見逃さない。

罪は必ず僕に始まり僕に終わる。

生という名の生まれてきたという大罪。

死という名の定められた運命を否定した大罪。

孤独に生きた最強の神。希望と崩壊を操る半神の領域。

生と死すらもこの冥界という世界では無に帰す。

崩壊と希望溢れる桜の世界。


冥神魔法 死生冥崩希桜ー序曲」


かつては自分の大切な人を守るために。だから今回もそのために僕はこの力を使う。


「君を思って描く最高の景色はいつしか新たな記憶へと変わる。

世界がいくら否定しようとも俺はこの光を否定しない。

孤独の僕を救った貴方に送る最初で最後の歌世界。


冥神魔法 否歌冥光桜ー間奏曲」


あらゆる魔剣が周りを飛び、女神に向かっていく。


「それを待つほどお人好しなわけないでしょ?」


祝詞の途中に突進する女神に対しそれを間一髪で躱しながら祝詞を紡ぐ。そしてそれは完成にどんどん近づいていく。


「天の星に願った思い、それは届きもしない淡い思い。

だがそれは孤独の王によって叶えられる。

だが孤独の王に救いはない。

崩壊と希望、孤独の物語。


完全術式型魔法 古天神焉桜世界ー終曲」


そして俺の体は光に包まれ、光の鎧を纏いあの時は大事な人の前に立ったが、今回は怨敵を前に改めて本気で潰しに行くのであった。


「さぁ、、最終ラウンドと行こうか、、」

次回エピローグ 勇者とは

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