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怪異譚  作者: 長峰永地
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 「目に見えないモノより、結局怖いのはニンゲン」

柘榴

 情報伝達の機能が充実し、科学で証明の難しいものが減った現代において怪異は肩身が狭くなった。

 例えば狐憑き。

 普段平穏に暮らしている人が突然豹変し、暴れる行動を差す。

 この行動を神秘に頼らざる得ない時代の人間たちは「狐が憑いた、悪さをした」と言って、神仏に帰依している人に祈祷してもらった。

 しかし、現在において「狐憑き」はてんかん発作という症状であった説が濃厚である。

 それ以外にも精神的疾患が解明される前には悪魔や、動物霊にかどわかされておかしくなった、そのように表現していた。

 このことは一種の優しさなのかも知れない。

 本人に罪はない、罪は怪異のせいだと他責することでてんかんや精神疾患者への差別を軽減できていた。

 また、神隠しと呼ばれるものも、食糧難による口減らしであった可能性も示唆されている。


 以上のように解明できなかった病が、現象が人間の手によるものと明るみに出るにつれ、人は冒頭のように考えていった。


「幽霊や穢れ、生霊なんて存在しない。結局人の手で行なわれることの方が怖い」


 確かにその面はある。

 徐々に蝕まれる呪いよりも目の前で刃物を持った人間の方が怖いのは事実だろう。

 インターネットの発達で人間はイヤでも常識が変わっていく。

 「目に見えないものは存在しないも同じ」と。

 正しい。

 一般論では圧倒的に正しいだろう。

 私もそのことに首を下ろすしかできない。


 だが。

 いるのだ。

 目に見えない存在。

 人智を越えた存在は。


 故に私はその存在に敬意を払うとともに、記録として残しておこうと思う。

 今や眉唾と思われている怪異、その存在を。

 そのことでヒトが本来持っていた目に見えない存在への畏れを取り戻してもらいたい。

 なぜなら、その存在はあなたが思っているより近くに



お詫び 


 当サイトでは怪異研究家・柘榴氏の考察連載を予告しておりましたが、急遽予定を変更いたします。

 連載をしていただけるライターは追って公開いたします。

 ご期待をいただいていた皆様には誠に申し訳ございません。




※この物語は人物、団体、存在、出来事を

特定するものではありません。

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