キャップ萌えってズルいですよね?
「魔法披露会?」
「そうだ、他の魔法少女達に自身がどんな魔法少女になるか宣言し、固有魔法を披露する式だ!そこで俺は戦術隊の先攻部隊に入る為の技術力をアピールする!」
決闘後から私達は少し変わった。
主にハネちゃんとリューちゃんが。
接してる感じは普段通りだけど、会話をしてる中で毎朝日課としての行っていたジョギングの距離を伸ばしたり、授業の魔法を覚える時の意欲が高くて私にどうすれば魔力を上手く扱えるか質問してきたり、授業の中でも質問する事が増えた。
とはいえ、焦っている感じでも無理をしてる感じでもないから、頑張れと応援しながら私も負けられないなと思ってる。
私達は決闘後、セイビちゃん達と訓練をするようになった。
元々あまり誘ってはいけないという事で偶に一緒にやる予定だったけど、私達は特に予定が無いのと、セイビちゃん達は先輩方に教えてもらっていたけど、その先輩方が今は呪獣退治で居ないから、訓練相手がいないという事で、モチベがかなり上がってる事もあり、早速一緒にやる事になった。
1対1でペアになって5分間手合わせして、互いに良かった事悪かった事の反省と指摘をして、ペアを変えて行うと言う事になった。
ペアは端末のランダムで決めて、私はセイビちゃんとやる事になった。
始める前に会話をしてたんだけど、私がセイビちゃんはなぜ強さを求めるのか聞いた。
既に学年でトップレベルの強さを持っていて、属性も二文字。
ナルカミちゃんの方が強そうだけど、それは置いといて、正直鍛錬を欠かさず行い、その鍛錬ですら内容を変えてでも強くなろうとする、強さへの貪欲さに何か理由があるのか気になった。
セイビちゃんが目指すと言った戦術隊。
シキさんって人がトップでシンラ先輩が堅忍部隊の第三部隊隊長って話だったよね?
あまり詳しくないけど、軽く授業で習ったから少しは理解してるつもり。
基本的に魔法少女になったら呪獣と戦う。
けれど、戦う魔法少女ばかりではなくて、街に店を開いて飲食店を経営したり、シラベさんのような研究者系の魔法少女、チヨ先生みたいに人を癒す魔法少女と様々で、呪獣と戦う戦術隊に入ってるのは魔法少女全体の五分の三と言っていた。
殆どの魔法少女は戦術隊に入るからかなりの部隊があるんだよね?
その中でも実力を持ち、強い呪獣への迅速な対応が必要な時に出動するのがセイビちゃんが入りたいと言った先攻部隊。
シンラ先輩よりもっと強い部隊。
そんな部隊を目指してるんだね。
セイビちゃんは
「魔法披露会って初めて聞いたよ?」
「あぁ、俺も先輩から聞いたからな。実際は一年の終わり頃に知らされて約一か月間固有魔法を磨いてアピールするのが定石らしいが、俺はそれで先攻部隊に入れるとは思わねぇ。だから、今の内に協力な魔法を覚えてスカウトを受ける!あいつらには面倒かけるがそれでも付き合ってくれるから感謝してるんだぜ?これはあいつらには秘密だけどな」
照れ臭そうに言うセイビちゃん。
わんぱくな印象を持ってたけど、照れた表情が可愛い。
元々カワイイ系だけど、基本強気で胡坐をかいて座るガサツさがあるけど、こういうギャップってズルいと思うんだよね。




