対策訓練!
「マンラちゃんとカラネちゃん。私達『かわゆい』が相手だ~!」
「四対二なのは許してね」
「まぁこのくらいしないとだよね」
「うんうん!」
カヤちゃん、ワラビちゃん、ユズリちゃん、イチイちゃんの四人の頭文字を取ってグループ『かわゆい』
そういえば、私達って互いの実力知らないんだよね。
戦闘系のクラスと支援系のクラスと私達のクラスでそれぞれ別の事やってて戦闘系のクラスでは武器の扱い方や体の使い方について学ぶから私達のクラス程魔法の習得時間が無い。逆に戦闘経験は積んでいてクラスメイト同士対戦するから互いの実力を知ってるってトウカ先輩が言ってたっけ。
「じゃあ、始めるよ~!」
実際に決闘で使う訓練場と同じシステムの場所へ行ってマンラちゃんが設定を行ってから目の前に数字が表れて暗転する。
数字が0になるのと同時に視界が広がる。
「カラネちゃんが先頭でいこっか!」
「うん!」
フィールドはランダム設定じゃなくって一番困りそうな森林での戦闘をする。
森林なら視界が悪く、進むのが難しい反面、草木に触れて音がなるから人がいるとわかりやすかったりする。
上手な人は音を立てないけどね。
まぁ、その辺も含めて初めてのこういった戦闘だから慎重に進む。
それにしても、森林ってフィールドでも意外と花とか生えてるんだね。
何か特定の場所を参考に作られているのかオレンジ色の花が定期的に生えている。
~・~・~
あれ?
何しに来たんだっけ?
しばらく歩いてて何の為にここに来たのかわからなくなってきた。
「ねぇマンラちゃん」
「どうかした?」
「私達って何しに来たんだっけ?」
「何しにって・・・なんだっけ?」
「二人とも何しに来たか忘れちゃうなんて不思議だね」
「ねっ!」
二人で警戒心を忘れて楽しく散歩していく。
う~んなんだろう。
「見てみてマンラちゃん!この赤い茎の所にブルーベリーみたいな実がなってるよ!」
「ほんとだ~!でも、食べれないよね、流石に」
「う~ん、駄目だよね。見たことないから、食べるわけにはいかないね!」
マンラちゃんに今まで感じて来なかった感情溢れて止まらない。
なんとか雑談で誤魔化せてるけど、油断したらつい言ってしまいそうな・・・
「ねぇ、マンラちゃん」
「うん!なに?」
「あのね、私ね」
「うん!・・・カラネちゃん!後ろ!」
「えっ?」
「きゃあぁぁ」
「えっ?・・・えっ?」
後ろを振り返ろうとした瞬間に押し飛ばされて、赤い実のなってる木にぶつかり、身体に痛みを覚える。
何があったのかマンラちゃんの方を見たら、マンラちゃんが中型の呪獣にやられて、身体からあふれ出ている。
「マンラちゃん?マンラちゃん!!」
私は咄嗟にマンラちゃんをやった呪獣を尻尾で串刺しにして、マンラちゃんへ駆け寄る。
「マンラちゃん!しっかりして!マンラちゃん!」
「・・・ゴホ・・・ごめ・ん・ね・・・カラネ・・・ちゃん・・・・・・」
「マンラちゃん!誰か・・・回復魔法・・・」
私の中の人格でピンポイントで使える人はいないの?
ビランちゃん、今すぐ回復魔法の開発できないの?
呪い・・・何か延命できる呪いは何かないの?
なにか、周囲に使えるものは?
「マンラちゃん・・・ぐっ・・・ぐふぇ」
えっ?
なに?
身体が・・・
~・~・~
「見事私達の手のひらで転がされてたね」
「警戒心あったのに意外と見逃してたね」
「精神系の魔法に対する耐性を身に着けた方がいいかも」
私とマンラちゃんは『かわよい』の連携魔法にやられた。
私達の思考から目的を忘れさせて、魔法で眠って幻覚を見て、幻想を見て、『かわゆい』のみんなの攻撃できちんとやられた。
詳細は明かされなかったけどざっくりどんな系統の魔法でやられたのか聞いて反省する。
「他の人がどうかは知らないけど、私達は植物を生成して魔法を使用することが多いからね。その辺りを注意すべきかな?」
「すぐに異変に気付けるようにならないとね。魔法は別に遠くからでも使えるから、周辺の人の気配ばかり気にしてるばかりじゃだめだね」
「少しでも違和感を感じることだよね。私達自身上手く周囲の自然に溶け込めてないから少しでも敏感な人にはばれちゃうし、植物について詳しかったらどういう場所に生えているか理解できるはずだから、不思議に感じるしね」
うん。
私達は警戒してても、人の気配に対して敏感にして、魔法が遠くから発動済みだったり、設置型の魔法を想定してなかった。
そうだよね。
ジャクちゃんが設置型の魔法を使うんだったらどういう魔法なのか、系統の特徴でも知っておく必要があるよね。
それに今回は始めに花が生えている所に気づいてたのに受け入れてた。あの時点でほぼ術中に嵌ってるわけだから、負けるよね。
反省点がいっぱいだ。
「でも、マンラちゃんをやった後のカラネちゃん滅茶苦茶怖かったよ!」
「流石に私達の魔法とはいえ、本気過ぎて背筋がゾクってしたね」
「因みに私の魔法の副作用大丈夫?」
「副作用?」
「うん、指定の相手に恋愛感情を持つ魔法。一時的に発動したけど、偶に永続的になっちゃうんだよね」
「えっ?」




