図書館に来て
私達はあの後すぐに解散した。
アクセサリー屋さんで購入してた羽の髪留めを見ながらハネちゃんの話を思いだしながら、現状の関係図を思い出す。
マンラちゃんとジュオンちゃんが同じ組織でここからえっと名前がなんだっけ?
金髪の人と軍服の人と吸血鬼っぽい人が魔法少女狩り、魔呪少女で、この人達にハネちゃん達が狙われている。この人たちはリューちゃんの属性を目的としている?
ハネちゃんとリューちゃんは特別な組織に所属していないから、魔法少女として一括りとして、そんな複雑じゃないか。
魔法少女の私達と魔呪少女達とマンラちゃん達の三角関係。
う~ん、マンラちゃん達の目的がわかんないんだよね。
魔呪少女達は私情に走ってる所があるみたいだし、そもそも組織として存在するんだよね。個人ではなくて。
あれ?個人の魔法少女なり魔呪少女なりいるんだよね?
私が知らないだけで・・・
あまり深入りするべきじゃないのはわかるけど・・・なんかなぁ・・・
というかリューちゃん本当の竜になれるんだね。
まぁ部分的な変身が出来る以上、できるような気がしてたけどね。
ハネちゃんが自分の所為と言ってたけど、マンラちゃん達が恐らく魔呪少女達と手を組んで、あの場所に連れて来たんだよね?
私がこの寮に戻ったのと同じ方法で侵入したってことだよね。
でも・・・どういう関係?
魔呪少女を侵入させる事はしても敵対関係?
このあたりの関係が分からないせいで構図が分かんなくなる。マンラちゃん達が敵なのか味方なのかも
~・~・~
昨日はそんなことを考えながら今日は訓練場で訓練をしていた。
訓練を終えて、帰宅途中に何となく図書館の存在を思い出してちょっと寄っていこうかなと思って廊下を歩く。
安定の人の少なさでこういうのも雰囲気があって好き。
外に出てまた散歩したいな。
図書館は広く、学生以外の人も利用するからとんでもなく広い。
そもそもお店で本が売ってないけど、上の人達が定期的に購入してきて寄贈しているらしい。お店が無い以上個人で本を持っている人は少ない。いないわけじゃないのは一応外に出れる魔法少女はいるわけでその時に購入したり、同人誌の部類になるんだろうけど、趣味で書いてる人や本に関連する魔法少女もいるからそういった人が稀に路上販売してたりする。
と熱く語ってくれた。
「そんなわけでどうします?我々の部に参加しますか?」
話が急に飛んだし
目の前の大きな帽子とサイズの合わない茶色の服を纏った少女はロリと言ってもよいサイズでケイカ先輩よりも小さいと思う。
私が図書館に入ると同時に声をかけてきて、見かけない顔だったからと急に説明がはじまった。
「えっと・・・その・・・」
まぁ、初対面では完全に駄目なコミュ症なので何もいないけど。
「もう!フミちゃん!急に勧誘しちゃメッだよ!」
パタパタと走ってきたのは身体に見合わないリュックを背負った目の前の少女と同じくらい年頃の女の子。
「も、もう~メイちゃん待ってよ~」
遅れてもう一人、二人とは同じ背丈なのに胸部だけは異様に発達した少女が現れた。
「ノドカにメイどうしたのです?我は今はこの人を勧誘に忙しいのですよ?」
「フミちゃん!ダメ!この部は私達三人で続けるんでしょ?」
「そうはいっても、部員は増やしておくべきですよ。幽霊部員くらい」
「はぁはぁ、ごめんなさい。二人はいつもこうなので放っておいてください。なにかお探しの本があれば声をかけてください」
「えっと、ありがとうございます」
えっと、ノドカちゃんだっけ?
胸の大きな女の子にお礼を言って本を探す。
と言っても始めてきたわけでどこになにがあるか何もわかっていないから端から端まで見て回る。
う~ん、中々変わり種が無いかな?
見てる感じ普通の図書館と変わらないんだよね。
図書館は学校とはちょっと離れた場所に建っているから広いんだよね。
だから、一階だけじゃないのは遠くから見てもわかってたことなんだけど、想像以上に広くてびっくりしちゃう。
わかっていたようなものだけど、ファッション誌とか結構あるな・・・
ファッション、料理、文芸書、後は精神系の雑誌だったり、占い系だったり、そういった本が多くある。
いくつか文芸書と文庫本を借りていこうかな。
う~ん、魔法に関する本ってないのかな
いくら歴史が消えていたとはいえ、秘伝書じゃないけどないかな?
欲を言えば魔呪少女とかマンラちゃんの組織系のヒントとか・・・
「ねぇ!お姉さんってオカルトとかミステリー系に興味ある?」
「ちょっと~、メイちゃん!邪魔しちゃ駄目だよ」
「だって~、なんか探してるし、ずっと同じところをうろうろしてるもん」
「でも~」
「えっと、じゃあ、その、魔法に関する本とか魔法少女に関する本とかってありますか?」
「うん?ちょっと待ってね~!」
「あっもう~メイちゃん~!あっごめんなさい多分こっちです」
胸の大きな女の子の後をついていく。
「えっとね、えっとね、確かこの辺に」
「一般開放されている魔法関連はこの辺りです。この棚一列が魔法関連で隣の棚が魔法少女に関する本です。ただ、その一般的に出回っているような偽情報ばかりなので目的の物ではないかもしれないです」
「あ、ありがとうございます」
胸の大きな女の子はかなりいい子だ。
リュックを背負った子も協力しようとしてくれたわけだし、いい子だな。
ただ、見た通りの年齢なのかな?精神的に幼いように感じるけど・・・
「あっ、あった!この学校の七不思議の本!」




