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学校へ来た


《朝になりました。それぞれ持ち場へ向かいましょう》


 激しく聞える音だけど、耳が痛い様に感じる事はなかった。

 目覚めもスッキリして、目覚めた。


《お客様(フヨコ様、トウカ様)が訪れました。入室許可しますか?》


「えっとお願いします」


 この部屋の許可を出すために声に魔力を乗せて発する必要があった。

 初めてでちょっと上手く出来た自信はなかったけど、ちゃんと出来たようで返答がきた。


《入室許可、承諾を得ました。扉を開きます》


「おはよう、カラネ。無事起きる事も扉を開くことも出来たようで安心したよ」

「さっさと準備して行くわよ」


 寮を出た後は昨日と同じくフヨコさんの杖に乗って移動した。


「まだ数日はウチが送ってあげるけど、いつか自分の力で移動するんだから道をちゃんと覚えておきなさいよ」


 移動中に私があまりにも力強くフヨコさんに掴まっていたせいか、少し低めの声で言われた。

 とは言われても覚えれる自信が無い。

 だって、同じ壁や通路が続いてる穴に特徴があるわけでもないのでどこで曲がればいいのか、曲がった回数で覚えるしかないのだ。


 学校は空があり、街がある場所に建っていた。

 穴は学校の端にあり、時間帯もあってか人通りが激しかった。

 これ、全員魔法少女・・・


 数人では無く数百人単位だった。

 変身している人もいれば変身していない、この学校の制服らしき服を纏っている人もいる。

 フヨコさんもトウカさんも変身せず、制服を着ていた。


 穴を出た先に着陸場のようなスペースがあり、そこへ着地して、私も降りる。


「カラネは、まず職員室だよね。じゃあ案内するよ。フヨコ、ゴメンけど、先生に伝えといて」

「わかったわ」


 トウカさんの後に着いて職員室まで向かう。

 学校は白く統一されて、病院のような印象を持った。

 学校内は賑やかで、普通の学校の様に感じそうだけど、視偶に魔法少女の恰好をした人が目に入る事でここは魔法少女の学校なんだと改めて思わされる。


 でも実際何をするんだろう?

 そういえば、聞こうと思って中々聞けていない。


 とか考えていたら職員室についていた。


「失礼します。戦闘課程の3年、トウカです。昨晩保護した魔法少女を連れてきました」

「あ、トウカちゃん。お疲れ様。ありがとうね。教室戻っていいよ」

「はい、失礼します」


 トウカさんが去り、職員室から先生が出てくる。

 丸眼鏡のスーツ姿の女性の先生。

 可愛い杖を持ち、のほほんとした雰囲気をした先生。


「えっと、カラネです。よろしくお願いします」

「カラネちゃんね。私の事はシー先生って呼んでね。これからよろしくね」


 そういって手を出されたので、私はその手を握り握手をする。


「まずは、昨日できていない手続きをするから、応接間行こうね」


 そういって先導していくシー先生。

 ここに来てから移動しかしていないなと感じながら着いていく。

 私の事は既に知られているのかな。あのスーツの人かシラベさんから連絡が行ってたのかな?


「じゃあ、この書類に魔力を流してね。あっ、流す前にちゃんと読んでからね!わからない事があれば答えてあげるから」


 応接間に来ると、中にはシラベさんがいた。

 シラベさんが軽くシー先生と話し、シラベさんが持っていた書類をシー先生に渡して確認後、私に渡した。

 渡されて私がシラベさんの方を見ると


「あぁ、私の事は気にしないでくれ」


 と言われた。


 書類を確認後、私は魔力を流す。

 徐々に魔力を流すのは慣れてきて、スムーズに流せるようになった気がする。


 全ての書類に魔力を流し終わり、書類をシー先生に渡す。


「それじゃあ、まずはテストを始めます。難しい事はしないから安心してね。簡単に学力テストをして、その後、魔力適正。戦闘向けか支援向けかまた違う事に向いているのか調べます。その次に今使える魔法の確認をします。一応実力把握は必要だからね。というわけで早速だけど、学力テストね」


 そういって、五枚の紙を並べた。

 紙の左上に科目が書いてある。


「一科目24問で全100問を一時間で解いてもらいます。時計はこの時計ね。気になる事があれば随時言ってね。自分のタイミングで始めてもらっていいから、準備ができたら名前を書いて始めてね」


 目の前の時計を確認した後、私は並べられた問題用紙を集めて一か所において上から始めていく。

 下敷きや文房具も一緒に出されていたので、シャーペンと消しゴムを取り出した。

 名前を書いてから問題を確認すると、言っていた通り難しすぎなかった。

 学校で学んだ事のある範囲しかなかったので、覚えている範囲で解答していく。


 集中して問題を解き終え、時間を確認するとまだ時間があったので見直しをする。

 見直しをしていると不安な所がこれでよかったっけ?と余計不安になってくるので、軽く見直しを済ませて、シー先生に渡す。


「はい、じゃあちょっと待ってね。シラベちゃん」

「あぁ、任せろ。《整合性確認》87点だな。文系が弱いな」

「はーい、じゃあ次は適正確認ね」

「大人しく座っているだけでいい。私が魔法を使うだけで済むからな」

「そういうわけだから、ちょっと待ってね」


 私が始めてちゃんと魔法を見ていたらあれこれが進んでいた。

 えっと、テスト用紙は魔法によって自動的に採点されて、点数を伝えられた。

 それで、テストが終わったから次は魔力適正の確認だよね。


 魔法は前に一度、化け物・・・呪獣になっていた時にフヨコさんとトウカさんの魔法を見た事あるけど、逃げるのに必死だからちゃんと見れていなかった。

 魔法をちゃんと見るのは初めてで杖で移動の為に飛んでいたり、魔力を使ったりしてたけど、魔法陣が出現してちゃんと魔法らしい魔法を感じたのは今回が初めてだったから興奮した。

 

 ネラ?

 あれは何か、全てが夢のような現実感がなかったからノーカン。


 私が興奮して、状況把握をしている間に私の体を魔法陣が通過していく。

 ちゃんと魔法を使う瞬間をまたしても見逃してしまった。

 でも、杖を振っていたので、何かしら動作とキーワードが必要そう。


「ふむ・・・キミの魔法適正はその他の系統だね」

「あ、カラネちゃんにこの魔力適正について教えていなかったね。魔力適正はね、カラネちゃんがこれからどういう方向の魔法少女として進んでいくのか、オススメの方向性教える為に行うの。一応本人の希望は聞くものの適正に合わないと魔法を扱えないかったりするの。だから、あらかじめ適正を教えてあげているの。とは言っても大雑把に分けているから何とも言えないんだけどね」

「適正は戦闘向けか支援向けかそれ以外かの3つに分けられる。トウカは戦闘向け、フヨコは支援向けだ。私も支援向けであるがな」


 えっ?

 シラベさんって・・・


「なんだその顔は」

「あ、カラネちゃん勘違いしてるのかな?ここにいるのは全員魔法少女としての才能を持つ人しかしないわ」

「あぁ、だが、私はこれでも高校生だがな」

「まぁ、魔法少女は一定以上の老いが無いから仕方ないわ」

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