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翼が増えました


 さて、本当にどうしようかな。


 多分待っている事で他に色々知れそうだから、程々のタイミングで脱走していいと思うけど、しばらくはいるつもり。

 でも、普通に暇だから何かしたいな・・・


 う~ん、考え事か、余った力の有効活用を考えようかな。


 そういえば、ネラが私を捕らえてた空間は私の力で構成していた。

 だから私も作ろうと思ったら作れる。


 それにあれは所謂精神世界で肉体とは別にある世界。


 イメージが難しいんだよね。

 それこそ、想像力が豊かじゃないと無理。


 しれっと思ったけど、私の力を勝手に使って私を閉じ込めるって多分相当な技術力だよね。ネラって普通に魔法少女よりも強いよね。


 それはいいや。

 ネラはそういうのって思ってるのが一番いいと思う。


 それよりも魔法。

 ・・・そもそも魔法って魔力を使った技だよね。

 だから呪力を使えば呪法?なんかしっくりこないから呪術にしよ。


 私が使うのはなんだ?

 魔力でも呪力でもない他の力。

 無力?違うよね。空力?なんか別の意味合いありそう。

 う~ん。


 とりあえず、私の属性から取って、空虚力と呼ぼう。

 空虚力で行うのはなんて呼ぼうかな。

 空虚の術?忍法みたい!


 うーん敢えて戻して魔法術?呪術法?魔呪力?魔呪法?魔呪術?


 なにもしっくりこないなぁ。


 あっ、だれか来た。


「えぇ~!めっちゃ元気じゃん!おもしろw」


 金髪のハーフツインテの高校生くらいの人が現れた。

 ただ、その人の目は白くなく黒色になっている。

 それに服で隠れてわかりづらいけど、部分的にガングロとも褐色とも違う。明らかに黒い皮膚をしている。


「ごめんねぇ~待たせちゃって。さてと、じゃあ尋問でもしようかな!」


 そういって牢屋のカギを開けて入ってくる。

 私に近づいて思いっきり口に貼ってあったテープを剥がされる。


 ・・・あぶな

 なんか知らないけど、私の口が拘束中どこか行っていた。

 普通に唇が痛いから、嫌だなって思ってたんだけど、考え事してるうちにどっか行ってて、剥がされる寸前で元に戻っててよかった。

 おかげで唇痛くないや。


「ねぇ~反応悪くない?痛がる素振り見せてもいいじゃん!」


 えっとなんかごめんなさい。

 私が痛がる様子を見せないから頬叩かれたけど、恐らくというかほぼ確定でビランちゃんだよね?

 なんか力を使って色々有効活用してもらう為に生まれてもらったけど、拘束されてから割と好き勝手に私の身体弄ってるよね?


 めっちゃ頬叩かれてるのに腫れないし、痛くないし、なんならばれないように別の視覚とか用意してるし・・・

 てか、なんで私の翼にわかりずらく目が増えてるの!?


 せっかく印象の良さそうな天使っぽい白くてふわふわした翼にしたのに、なんか堕天使になりそうだよ!?


「ねぇねぇねぇ・・・なんでそんなキョトンとしてんだよ!気持ちわりぃ!」


 そういって腹を思いっきり蹴られた。

 ごめん、なんか家の子が痛覚遮断して、回復速度もやたら上がってるし、今蹴られる時もシレっと私の力で衝撃減らしてた。

 家の子めっちゃ仕事できる分、勝手な煽りもすごい。


「ねぇ・・・せめてなんかいいなよ~つまんないじゃん」

「えっ・・・ごめんなさい」


 本当に家の子が頑張りすぎてごめん。


「あっようやくしゃべってくれたじゃん!よし!じゃあ話し聞かせてもらおうかな!ねぇ、アンタその力どうやって手に入れたの?」


 さて、ちょっと前の私。

 恐らく質問というか尋問というか、聞かれる雰囲気あったのになぜあらかじめ答えを準備しなかった。

 なんで遊んでたかな。


 なんて思考しても意味ないから、答えを考えなきゃ。

 まずは、力の入手法。

 1.正直に話す

 2.魔法少女を殺した経験があってと嘘をつく

 3.狂人になる

 4.逃走する


 さて、どうしようかな。


「えっと・・・その・・・わ、私が」

「トロトロ喋んないでくんない?うざい。ハキハキ喋ろよ」


 バサッ


 はい、ビランちゃん。アウト。

 なぜこのタイミングで翼を増やした。しかも一対から三対に。

 なんなら、始め私がイメージした天使の翼。

 次は蝙蝠?悪魔?みたいな翼。

 最後が一番の問題児。

 骨格のようなものがあって片方は魔力で、もう片方は呪力でジェットのように噴き出している翼になってるのかな??


 ビランちゃん!?

 ワタシ、イマ、アナタト、トテモオハナシガ、シタイナ・・・


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