正直自己紹介しても覚えきれません
「では、そろそろ切りも良いだろうから自己紹介としよう。1年生も3年生もここにいる奴も知らないだろう。長い間共に過ごす仲間であり、時には指導したりしてもらったりするだろうからな。3年のそうだな、トウカ。お前から時計回りで自己紹介していくとしよう。では頼んだ」
バーベキューを終え、片付けも済ませてから、火を囲むように集まった。
この場所には私も知らない人が数名いる。
事前に言っていたシラベさんが言っていた人とチヨ先生の知り合いの人、それからシンラ先輩の知り合いの方が2名、トウカ先輩とフヨコ先輩の共通の知り合いが一人の計五名の人が初めまして。
「じゃあ、オレからということ、3年のトウカだ。属性は【拳】。オレが色々サポートしてやるから任せな。一年は不安だろうが困ったことがあれば気軽に頼れよ。オレの自己紹介は以上」
「次はウチね。ウチの名前はフヨコ。属性は【与】。普段はこの隣のトウカとペアを組んで活動してるわ。トウカと同じ3年で支援特化だから、支援適正の人は相談に乗ってあげるわ。ウチの挨拶はこのくらいかしらね。次はアンタよ」
「はいはい、あたしは3年のハカリ。属性は【天秤】でその他適正。一応このアホ共と同じチームとして活動してるわ。まぁほどほどによろしく」
ハカリ先輩。
初めましての人だ。
長い金髪と黒いメッシュの先輩。
ちょっと怖い印象はあるけど、雰囲気フヨコ先輩っぽいから大丈夫かな。
シレっと言ってるけど、【天秤】って2字熟語だよね。
かなりの実力者ってことなんじゃ・・・
「次は私ですね。私は3年のシンラと申します。属性は【針】本日からしばらくの間お世話になります。皆さんよろしくお願いいたします」
「シンラさんに続いて私も同じ3年のハヅキです。属性は【葉】。シンラさんのチームで活動してます。しばらくの間、お世話になります。よろしくお願いします」
「次はボクっすね。ボクはシンラ先輩方とは違い2年のケイカっす。属性は【計】っす。シンラ先輩と同じチームで活動してきたっす。今日からよろしくっす」
今度は、ハヅキ先輩にケイカ先輩。
ハヅキ先輩はシンラ先輩にかなり似た雰囲気の人で機械というか人形というか、シンラ先輩のどこかお茶目な雰囲気が無く、言葉に抑揚がなく淡々と話す人だった。
逆にケイカさんは見た目が幼く、先輩だけど年下のように接してしまいそうになる。
「ケイカさんはまだ、十歳に満たないので、そのあたりの配慮の方よろしくお願いしますね」
「シンラ先輩!子ども扱いはやめてほしいっす!」
完全に子供だった。
いや、私がそんなこと言えないけど、それでも子供だ。
それはさておき次は私の番だ。
コミュ症が発症しそう。
「えっとその、1年のカラネです。属性は【空】でその他、特殊適正です。えっとよろしくお願いします」
「次は私ね!私はマンラ!1年生で属性は【慢】で特殊適正!みなさんよろしくお願いします!」
「じゃあ次は私で、ハネカネです。1年で属性は【羽】特殊適正です。先輩の皆さんにはご迷惑ばかりかけると思いますがどうぞよろしくお願い致します」
「わたし、リュウネ。1年生。【竜】属性。特殊適正。よろしく」
「んーの番!んーはジュオン!【呪】属性で戦闘適正!仲良くしようね!」
私たち一年生の番が終わった。
全体的に他の学年より私たちの年齢が低く、幼い気がする。
続いて、保護者組の挨拶
「じゃあ、アタシね。アタシはこれからアンタらに詠唱についてみっちり教える、カンナだ。この期間中にちゃんとした詠唱を使えるようにビシバシ鍛えていくから覚悟しな」
「はい、次は私ですね。といってもみなさん知っていますよね?」
「自己紹介をしろ」
「はい、シラベ先生に言われたのでしますね。医療担当のチヨです。でも今回は主に3年生の皆さんを鍛え上げる為に行動するので、1年生の皆さんにあまり構えないですが、拗ねないでくださいね。安全に気を付けて行動しましょうね」
「じゃ、あたしの番ね。あたしは詠唱や魔法名をバレないようにする魔法を教えるアンナよ。あたしも手を抜いて教えるつもりはないからちゃんとついてくるのよ?」
「では、締めに私だな。シラベだ。今回の合宿で最高責任者として、最後までお前たちの面倒をみるつもりだ。合宿の特訓中に優しくするつもりは無いが、それ以外はしっかり頼ってきてくれ。では安全に気を付けて活動するようにな」
保護者組の挨拶が終わる。
どこか引っ掛かりを覚えるけど、何だろう?
「では、今日はこの後自由行動とし、明日の予定について伝える」
明日からいよいよ本格的に合宿が始まる。




