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悪魔と魔女


 物凄い勢いで私の呪力は吸い取られていった。

 何とか空虚力で賄えたけど、魔力もギリギリまで減らされた。


 途中で放そうとしたのに、私の手に吸い付いて離れなかった。

 私は忌々しく、本を見ると見た目が少し変わっていた。


「【悪魔と魔女について】?」


 私の中に情報の無い悪魔と言う言葉が気になって本を開いた。

 さっきと違い、呪力を吸う事は無く、普通に開くことが出来る。


~・~・~


 それらは常に見ている。

 私達は見張られていた。

 魔女になったから触れた世界。

 私達は只の玩具でしかない。ゲームでしかない。

 こんなのでどうしろって言うの?


 私達は只の人形で駒で・・・


 なら・・・それなら・・・いっそ堕ちてしまおう。

 ただ堕ちるんじゃない。

 もっと深く深く奴らの目が届かないほどに深く



 堕ちてしまおう


~・~・~


 初めのページは・・・なんだろう?

 誰の・・・?


~・~・~


 ここに記すのは私がここに行きつくまでの事を記録する。

 意味は特にない。ただの自己満足。

 私の知る事を記述するから利用するならすればいいと思う。


 ただその前に一つだけ


 普通に今の世界を良しとするなら読まない方がいいと思う。

 その方が幸せだと思うから


~・~・~


 流れ的にはあの日記の前の話かな?

 まぁいいや、読んじゃお


~・~・~


 私は始めの魔女千戦で勝利を収めた。

 私には溢れるほどの魔力が与えられると同時に自由を奪われた。


 私の魔力が世界を侵蝕した。

 流石に監視者らも無視できずに駒を使って侵蝕を阻止したけど、私はその際に肉体を失った。


 それでも私は魔力と意識を維持したまま似て非なる世界へ移動した。

 どうやって移動したのか記憶に無いけど、自力で移動したという事だけは覚えている。


 その世界では私は私自身と混ざりあった。

 魔力は足し算じゃなくて掛け算の様に膨れ上がったのと共に私は私の力を制御しきる事が出来た。

 溢れる魔力を垂れ流すのではなく、制御して巡回させて力を放つ。


 魔法と呼ぶには魔力を変換せずぶつけているから魔法ではないのだろう。

 新たな魔法として認識されず同時にこの時疑問を覚えた。

 なぜ私はこのシステムに従っているのか。信じ切っているのか。

 そもそも、このシステムは何なのか。


 一度の生では足らず何度も世界を渡り、答えを得た。

 私の体を奪った存在がいる事。

 中途半端に書き換えたシステムを使っている事。

 システムは元々別の者が生み出した事。

 このシステムには別の力が使用されている事。


 魔力の元として、私達は別の存在らと契約を交わしていた。

 知らず知らずに


 力の元。

 悪魔と


 私達は契約を交わして力を得ていた。


 その理由はなぜ?


 それはシンプルで簡単だった。

 私達がシステムの構築者も操られて知らずに作っていたから。

 それがルールだから。


 天使と悪魔の代理戦争の駒として蟲毒の様に育て上げる。

 それが悪魔の目的。


 それが魔女。

 悪魔の駒。


 魔女になれば格の違う存在になれるだろう。けど、悪魔の言いなりの人形として。

 自分の思った通り行動しているようで思考誘導を受けて駒になってしまう。


 私達は力を得る代わりに自由とそれに存在も代償にしてる。


 自由を奪われるのが契約の始めの条件として、継続的に力を高める為に存在を犠牲にして力を得ている。


 だから私達はいずれ存在事消えるだろう。

 これは止める事の出来ない犠牲。

 止まる事はない。


 私はなら悪魔を倒してしまおうと思った。

 その為に一度、私自身を偽ろう。


 一度私を世界と切り離し、今まで受けた犠牲と力のみで自己強化をする。


 幸いにも世界を渡るたびに存在は膨れ上がっているから普通の人よりアドバンテージはあるはず。


~・~・~


 およ?

 知らない情報が出てきたね。


 この力が悪魔のもの?

 魔神すら操り人形だったの?


 ふへぇ~


 うん、よくわかんない事が分かったけど、これの持ち主は誰だろう?

 今は偽っている状態なんだよね?


 ちょっと気になるなぁ

 この場所にいた人・・・ねぇ・・・


 残党でも探して聞き出そう。


「じゃあ、みんなゴー!」


 生き残りを見つけて、情報を絞りだそう。


 こんな楽しそうな事教えてくれなかった人達が悪いよね!

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