本拠地の中で
私は足を踏み入れる。
だいぶ散らかっているけど、思ったより破壊発動してないんだね。
石を蹴りながら歩き進める。
「う~ん?ちょっと待って」
私に付き添ってる呪獣に一言声をかけてから私は壊れた扉をくぐる。
なんか、私の勘がこっちに行けって言ってるから部屋の中に入る。
さっと部屋の中を見渡してから、一番奥に配置されている勉強机の引き出しを開ける。
本が2冊入ってる。
「何の本だろう・・・」
ノートと分厚い参考書・・・なのかな?
ぺらぺらと捲ってみる。
~・~・~
またやり直すことになった。
私はまだ辿り着かない。
この方法では・・・
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~・~・~
おかしい
もうこの世界から離れる事が出来なくなった。
世界が固定された?
そんな馬鹿な・・・
平行世界が消えたというの?
じゃあ、もう私は・・・
~・~・~
~・~・~
私は魔女に至る事が出来ない。
もう魔女千戦が消えたこの世界で生きるしかできないのだから
でも、なんでこの世界では魔女千戦が行われていない?
そもそも学園なんて存在しなかったはず。
この世界はおかしい。何かおかしい。
学園から探りを入れるか。
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痛みが私を高みへ登らせてくれる。
かなり痛かったな
~・~・~
~・~・~
龍を見つけた。
あの力の欠片さえ手に入れれば・・・
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~・~・~
僅かに入手した龍の欠片を分析して、試しに実験してみた。
実験体は激しく暴れてそのまま息絶えた。
別の力の反発はあっても、徐々に同化してその人の性質に変換される現象は確認済みだったけど、反発して力が呑み込まれて肉体が耐えられないのは龍の力だからなのだろうか。
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~・~・~
最近、変な声が聞こえる。
声は私の生活に支障が出るほど邪魔になってきたから、声の指示通り行動を起こすとビックリするほど物事が上手く行く。
私が魔女になるには指示に従っているのがよさそうだ。
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久しぶりにアイツが来た。
私の力を借りようとして来たみたいだけど、この間の件を呟けば大人しく下がった。
次は使えないから別のネタ用意しないと
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かなり使えそうな実験体が居たのに逃がされたから困った。
指示に従って私は私の腕に呪いのエネルギーを流した。
いつもより力が溢れるけど、この腕は声の者に支配されている状態になってしまった。
少し不便だけど、大きな支障があるわけではないから、まだ許そう。
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なじむまでに時間がかかり、かなり眠ってしまった。
しかし、成功した。
私の中に龍の力を取り込むことができた。
声の指示のお陰だろう。
この世界にも龍が存在するのか不明だけど、抵抗手段はこれで得た。
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これ以上は存在しない。
ふ~ん、直接別の人の力を自身に取り込む際に呪力で保護していたいのかな?
まぁ、大した収穫無いけど、いいや。
それよりももう一つの本。
ノートは日記みたいだったけど、こっちの参考書は何だろう。
表題も無い黒い本。
私が触れた瞬間私の呪力が一気に吸い取られていった。




