私の呪獣活動始動
ベッドに横になってタオルを顔にかける。
やらかした。
暴走した。
「やるしかないかな」
前々から計画していた事のタイミングを早める必要があるかな。
私は通常は二年生以上が使う休学申請の準備をした。
~・~・~
「ごめんね。今日はちょっとこの後用事があって・・・」
「あっ、そうなんだ!わかったよ。また今度行こうね」
「うん、ごめんね。また誘って」
クラスメイトが放課後遊びに行く誘いをしてくれたけど、私は断って、外へ出る準備をする。
「カラネ待ちな」
「ハカリ先輩?」
「ジュオンから聞いたし、もしかしてだけど、呪獣の状態で暴走でもした?」
「してないです」
「あっそ、じゃあこれはあたしの独り言」
「・・・・・・」
「この間の魔法少女狩りの連中に咥えて、野良の呪獣がやたらと狂暴になっている。昨日も数件報告受けてるし、ここ数か月で呪獣の目撃情報も強さも以前とは格段と変わっている。それに対して、上は揉めてる状態になっているし、割と混乱状態。マジあたしらの負担も考えてほしいけど、あたしらは特別枠で緊急時には駆り出される部隊だから、今はめっちゃ忙しい。だから、カラネに何かあっても手助けできないし、上も今のカラネの状態は不明と言われているからあたしらもカラネの扱いに困っている。一部では先の件や呪獣の脅威度が上がったことでカラネに対して処分しろって声も聞こえてたりする。だから、もしかしたらってのもあり得るから、あの子には自由にいてほしい。あたしの勝手な願いだけど。今はその外の方が安全かも知れないから外へ逃亡した方がいいかもね」
ハカリ先輩は一瞬私に視線を向けるとそのまま去っていった。
ありがとうございます。ハカリ先輩。それにごめんなさい。
申請書を送信してからハカリ先輩とは反対の方向へ歩いた。
私はしばらく杖で飛んでから浜辺で着地した。
「どっちかな?」
「どっちって何がか知らないけど、とりあえず死んでね」
私の周りに突然複数の呪獣が現れた。
しばらく飛んでいたら、尾行されている事に途中で気が付いて近くの浜辺に来てみたけど、魔呪少女の方か。
もしかしたら、魔法少女の方かと思っていたけど、魔呪少女ならまぁいいか。
「私に呪獣は効かないよ?」
私は呪獣に触れる間もなく、呪獣を従える。
まぁ、魔呪少女たちが従える事できるならと思ってやってみたけど出来るものだね。
「なっ!」
「ほら、また油断した。ねぇ、アゲル」
私は魔呪少女の顔面を掴んで近くの岩にぶつけてから、彼女の呪力をもらった上で呪力を流し込む。
「あ~もう、騒がないでよ」
私はそういって暴れる彼女の顔を掴みながら何度も岩にぶつける。
ぶつける度に血が出るけど、気にも留めずにぶつけながら呪力を流すとやがて彼女の姿に変化が訪れる。
「あっ、やっぱりそうなんだ」
彼女から流れる血液の色が変化して、体の形が変わって、流れる体液も黒くなって徐々に彼女の姿が獣へと変わっていく。
「なんだ・・・魔法少女と一緒じゃん」
私は、生み出した呪獣を吸収してついでに私を囲っていた呪獣たちも吸収して浮かび上がる。
「じゃあ、潰しに行こうかな。あの場所、私を連れ去った人たちが集まってた場所へ」




