ちゃんと説明求めてます
「・・・眠ってた?」
私は起きると訓練所の出口で寝ていた。
さっきまでの出来事は夢?
ボヤボヤする頭を振りながら、端末を見るとすでにキーは返却済みで訓練所には入れなかった。
時間を見てから思ったけど、時間覚えてないかも・・・
でも、最後に訓練所に訪れた日と同じ日付だから、訓練後寝てしまったのかな?
どこか胸に穴が開いたような感覚を持ちながら、少し重たい身体を引きづるように歩いて部屋へ帰る。
建物も扉も壊れた形跡無く、接する人も普段通りだから、長いような短いような夢だったのかな?
部屋に戻ってから端末を確認すると、いつものメンバーのグループチャットとは別に珍しくジュオンちゃんからチャットが飛んできていた。
ジュオン< 明日、放課後、暇?
カラネ< 大丈夫だよ
ジュオン< ん、明日、カラネの部屋行く
カラネ< わかった
なんだろう?
少し、予想はつくし、夢の出来事が本当だとしたら話があるのは納得できる。
けど、あの夢は本物だったの?わからないから判断がつかない。
もやもやするけど、明日にならないとわかんないよね。
私は大人しく寝る事にした。
~・~・~
「カラネはこれから私と呪獣いっぱい倒す時になった」
「えっと、ジュオンちゃん?」
「戻ってきたはず。平行世界から」
「えっうん」
部屋に入ってすぐに話初めて私は驚く。
改めてみると私っぽくて少し違うジュオンちゃん。
「私の事知ったはず」
「確証持てないけど、やっぱり?」
「ん、説明。私は平行世界のカラネとある子の融合体、カラネの空とある子の怨、それに呪が混ざって呪いを物質化する力になった。それによって姿も変化した。平行世界からこの世界に渡って私はあることを調べながら力を高めてる」
やっぱり、私だよね。理夢。人間としての名前。あの世界の私はジュオンちゃんになった。
でも、色々混ざって力が変化したり姿が変わる事が起きるんだね。
「ある事?」
「ん、契約精霊・・・『侵蝕の魔神』について」
「そういえば、この世界にそんな存在いないよね?」
「10年前」
「?」
「『無名の魔女』とネラによって『侵蝕の魔神』は封印された」
「もしかして・・・」
「封印の代償は記憶の削除」
ある少女によって魔法少女が集められたって言ったり、この場所を作ったのって・・・
「平行世界で魔女となったカラネ。この世界があらゆる世界の終着点」
「色々教えるのはいいけど、情報絞って話しなよ」
「!?・・・『無名の魔女』?」
突然の発言と同時に出現する『無名の魔女』
いや、突然というか空間が裂けて現れるから普通にびっくりするんだけど
「カラネ。ジュオンに説明頼むつもりが長くなりそうだから代わりに私が説明するね」
「えっ?あ、はい」
「今の私は、今度の〖魔法披露会〗に向けてナルカミちゃんとかと魔法を習得しようとしているよね?」
「はい」
なんで知ってるの?
いや、平行世界の私だからかな?
「まず、新しい事を覚えるのは止めよう」
「えっ?」
「代わりに、ジュオンと共に外で『魔法少女狩り』を沢山食べてくるんだよ」
「えっ?」
「殲滅してくれるのがいいんだけどね。そうはいかないから、ある程度でいいからね?」
「えっ?」
「ジュオンちゃんの呪いに合わせてカラネは魔法少女の力というより、呪獣としてジュオンちゃんの従える呪獣として活躍する事期待するよ」
「あの」
「勿論、このことは他言無用だし、これからはそうだね。できればアマネの方に行ってほしいけど、厳しいからハカリの別部隊に登録して、外で警備担当にしておくよ」
「えっ?あ、あの」
「じゃあ、ジュオン、もういけるよね」
「んっ、ウェルカム」
「じゃあ」
「えっあっ、えぇぇ」
あの、私だよね?
私ガン無視で言いたい事言って消えたし
えっとまず、アマネってだれ?
ハカリってハカリさんだよね?
どういう事?
今先輩達って、呪獣退治と魔呪少女の創作で忙しいんじゃないっけ?
「そういうわけ」
「ジュオンちゃん?」
「放課後毎日呪獣と魔法少女狩りするから。じゃ」
「えっ!ジュ、ジュオンちゃん!?」
「大丈夫」
「なにが?」
「んっ?なるようになるから」
た、助けて!




