ピッタリレザースーツはアウトよりのセーフですか?
私が、爛れた人を食べようと腕を伸ばすと、傍にいた私似の女の子と共にどこかへ消えた。
じゃあと別の人を食べようとすると女の子は現れて消えてしまう。
今度は食べずに待っていると、女の子は警戒した後に最後の人を連れて消えていく。
う~ん・・・なんだったんだろう?
私は呪獣状態を解いて、海璃さんに駆けよる。
海璃さんはどこか宙を見ていて、心ここにあらずって感じで立ち尽くしてる。
「海璃さん?」
反応がない。
手の前で手を振っても反応しない。
う~ん、まずは着てないから服をと思ったけど周りに何もないなぁ・・・
いくら魔法少女しかいないとはいえ、服着てないのはまずいよね?
・・・呪力で鎧出来るんだから、服くらい出来るよね?
魔法のように扱えば、うまくできるはず。
黒い液体を流しながら海璃さんを包む。
黒い液体が海璃さんを飲み込もうとするけど、私の意思で頑張って侵蝕しないように意識して、纏う事に力を入れる。
・・・これはやばいかな?
いや、体的にというか傷つける事はしてないけど、シンプルに見た目がねぇ・・・
ピッタリと張り付くように黒い服を纏わせて、どんな服にするかイメージが出来ていなかったから、なるようになれって感じでやってみたけど、レザースーツそれも体にピッチリ張り付くようになってるから体のラインがはっきりとしていて色っぽくなってしまった。
・・・よし、この上からまたやればいいや。
まだ戻ってきてない海璃さんをマネキンのように扱ってしまうけど、まぁ仕方ないよね?
~・~・~
「・・・っぷはぁ!ようやく戻ってこれた!」
「っ!!?あっと・・・オカエリナサイ」
「ごめんね?ちょっと久しぶりに使ったのと体の負荷を考えずに使っちゃったから戻ってくるのに時間かけちゃって!あの後どうなった?」
「えっと、あの後別の魔法少女?が三人を連れて消えました」
「・・・その魔法少女ってどうやって終わりを検知・・・いや、私が魔法を使ったから分かりやすい印になったのかな!まぁ逃げられちゃったなら仕方ないね!カラネちゃんは大丈夫だった?」
「私は全然傷一つなく無事です」
「よかった!・・・それで、カラネちゃんはさっきから何してるの?」
「アッ!気ニシナイデ下サイ」
「気になるよ!てかこれカラネちゃんのせいでしょ!流石の私も恥ずかしいよ!?」
誤魔化すためにいっそのこと派手してしまえと、ひたすらに余分な飾りをつけてやたらでかくて派手にしてみたけど、色が黒でしかないから目立たないんだよね。
でも、さすがに怒られたか。
髪とかも弄って、結果的に有名な演歌歌手みたいな服装にして見たけど、許されないか
海璃さんの指摘で一つ一つ外して、修正していく。
始めのレザースーツなのを知って、赤面したけど、海璃さんの指示で変形させて納得する形に落ち着いた。
「もう!服着せるのはいいけど、あんなこともう止めてよ?」
「はい・・・善処します」
「ちゃんと受け入れて!」
~・~・~
話を戻して、元々私達はお屋敷の前で戦っていたわけだけど、向こうが引いたからには攻め入るしかないよね。
という事で早速入っていく。
門を開いて奇襲を仕掛けられるかと思ったけど、何も無く、奥へ奥へと進んでいく。
「なんか子供部屋みたいな部屋が多いね」
あまり部屋を荒らさず、気になる部分を調べて元に戻して次の部屋と移動する。
屋敷に入って数部屋見たけど、8割子供部屋で玩具が多くあり、残りは質素な部屋で寝床に机と椅子があるくらいだった。
「人の気配はあるからどこかにはいるんだろうけど、上と下または別の部屋か隠し部屋どれだと思う?」
「どれもありえそうだけど、下かな?」
何となくの勘で返答する。
「カラネちゃんもそう思う?子供部屋が多くてついさっきまで使われていたような感じがあるから、多分私達が来た事で急いで隠れてるか逃げてるんだと思うんだよね。でこういうのって下に子供や弱い人を守り、上で強い人が待ち構え、隠し部屋に裏ボスが居て、別の部屋に中ボスがいると思うんだよね?」
「えっと、途中からゲームの話になりました?」
「ちゃんと乗ってよ!」
いや、別にわからなく無いけど・・・
まぁ言わんとする事はわかるし、とりあえず、奥を目指すだけ目指す。
~・~・~
「罠も人も無いじゃん!」
「逃げられたのかな?」
さっきの話は何だったのか、上も下も隠し部屋もがんばって見つけ出したけど、誰もいなかった。
それどころか罠すら設置されていなかった。
「どうする?カラネちゃん」
「海璃さん、アプリの方はどうなってます?」
「う~ん・・・うん?なんかイベント始まってるね!〖襲来!異界からの暴走者!〗だって!それと同時に〖チャンス到来!リタイア宣言!〗ってもの始まってるね!」




