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魔呪少女 S7


 危なかった

 警戒して体を借りて行動してて


 予め私の身体を保護して子供に憑依してたから私自身に問題は無いし、私の憑依は解除されたけど、子供の身体は頭取れたくらいじゃ死なないからあのまま子供達3人があの魔法少女をやってくれるはず。

 それにしてもいつの間に侵入してたんだろう。


 いくら何でもここにも子供たちがいるから予め魔法少女が居るのを知っていてもおかしくないのに知らなかった。

 どうやって彼女は侵入した?

 正面からは無いとして、窓から?

 窓と言っても限られているし、分かりやすく侵入するかな?


 逆に侵入した訳じゃなくて元々いたとか?

 いや、一応調べてるから魔法とか使ってないとわからないし、魔法を使った臭いは無い。


「いつの間にネズミが迷い込んでるんだよ。なぁ、お前どこから来た?私と同じ存在では無いし、この魔女千戦にお前の情報はねぇんだよな。お前マジ何だよ?」


 気づかなかった。

 油断していた訳じゃない。

 彼女は気づいたらそこにいた。

 私の子供達が殺された様子はない。

 まだ三人とも上にいるのはわかるけど、彼女はここにいる。

 どうゆう事?


「はぁ・・・答えないつもりならいつも通りやらせてもらうよ」


 頭がガクっと落ちる感覚と体が重く感じる。

 いつの間にか首と腕と足が鎖で拘束されている。

 一瞬過ぎる。

 魔法を放つにも詠唱やラグを感じなかった。


「じゃあぁ聞かせてもらうよ」

「その前にお邪魔するよ」


 私の身体に誰かが抱き着いて地面に沈んでいく。

 目の前の相手から離れるならと私は始めに保護膜で保護した相手を私の一部に登録して連れて行く。


 目の前の相手と私を掴む相手の関係性は不明だけど、目の前の相手の表情が私をいたぶる事に想いを馳せて気持ち悪い笑みを浮かべていたのに私を連れて行く誰かに気づいた途端とても憎んだ感情をぶつけられた。

 私には慣れた感情だけど、今まで受けた誰よりも憎悪の感情が強い。


 私についていた鎖は全て消え去り、私と初めに会った少女と、私を掴む誰かはその場から消えた。


~・~・~


「ごめんね~、散らかってるっしょ?あーしら片付け苦手だからさ、大事なもんも床に置いてるけど、ま、気にしなくっていいよ~」


 勝手なイメージ偉い人の書斎みたな場所に来た。

 私をここへ連れて来た張本人は、カップにお湯を注いで私達に紅茶とバタークッキーを振る舞って、対面するように座っていた。


「そっちの子は知ってるけど、君については知らないから色々教えて欲しいかな」


 私は何も言わず彼女を見つめる。

 彼女が私の子供達を殺した形跡はない。

 ただ、魔法少女っていう点では警戒対象。

 何も言わずに私は彼女を見つける。


「・・・なんか警戒してる?まぁいいや。とりあえず、あーしは他のみんなに報告するから、ちょっとその子が起きるまで面倒見てくんない?本当に助けようとしたのはそっちの子でキミはおまけだったからね。まっ、もう死んじゃったかと思ったら君が守ってくれてたようで助かったよ。あんがとね」


 そう言って、紅茶を飲み干すと席を立ってどこかへ行ってしまった。


 勝手に任されたけど、まぁ助けられたから別にこの程度ならと思って眠る彼女を見る。

 あの人、彼女の分も用意してるけど、起きる頃には紅茶冷めてるよね。

 彼女はカプセルの中で眠っているけど、このカプセルはSF系じゃなくて魔法のようで魔法の臭いがする。

 欠損してる部位が逆再生のように治っている。

 茨の拘束具で傷まみれだった体は既に治っていて、この様子ならしばらく眠っていたら大丈夫だと安心していられる。

 目の前で死なれるのは普通に困るから。


 それにしても、ここの場所にも呪いの力を感じない。

 魔法少女はかなりいるみたいだけど残滓の臭いとはいえ、私の子供達を殺した魔法少女はいないみたい。


「あれ?ウチの部屋に誰かいるじゃん。あっ、普通にお客さんか!失礼しあした~」


 ・・・


「あれ~?だれかいりゅ~!だれだれ?」

「あら~、お客様がいらっしゃいましたか~。玉枝ちゃん帰りますよ~。では、失礼しますね」

「おねぇ~ちゃんまたね~!」


 ・・・


「・・・静かにしてて」

「あれれ、あっ、すみませんここに誰か来ませんでしたか?」


 私は机の下を指す


「あ、いた。もう、おねえは・・・お客様の邪魔しないよ。あ、ありがとうございました。失礼しますね」

「ムゥ」


 ・・・


「ごめんね~待たせて。どう?起きそう?」


 私は首を横に振って、指をさす。


「うん?机の下になんかあるの?・・・まーたん何してんの?」

「ムゥ」

「ムゥっじゃなくて、またしーたんに怒られるよ」

「・・・仕方ない。戻る。その人許さない」

「コラッ!もう、あとでしーたんに報告しておっこ。はぁ・・・もしかして、色々人来てた?ごめんね。まだ伝えきれてなかったから間違ってここに入っちゃう子達がいてね」


 別にいい。

 許す。

 子供守る場所。良い場所


「へぇ・・・子供に甘いタイプの人なんだ。まぁいいや。とりあえず、質問ね。君は〖魔女千戦〗の参加者じゃないよね?」


 魔女千戦知らない。

 何それ


「そっか~、ガチで野良魔法少女じゃん。都市伝説じゃないんだ~」


 魔女千戦って何?


「う~ん、そうだよね。説明した方が良いよね。あーしの自己判断で教えていいのか知んないけど、野良の魔法少女なら伝えて良いよね?」

「問題ないよ。僕も彼女について知りたいから混ざらせてね」


 突然、彼女の方に着ぐるみが現れた。

 

 うん?

 グラに似た奴?


「グラって誰?」

「僕らの仲間にグラって個体はいないはずだけどなぁ」


 契約精霊じゃないの?

 その着ぐるみ姿は


「確かに僕らは契約精霊と呼ばれるけど・・・グラとは誰だろう?」

「ねぇ。その話重要?」

「まぁ、僕らの中では重要だけど、先に用件を済ませてしまった方がいいね」

「もう!」

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