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第9½章 (C)
惜しい。魔王城での生活が一瞬で終わった。今度はテーブルゲームセットを魔王城に置こうかな。そうしたらよく来られる。でも、こんな広い敷地で一人暮らししていたら、つらいのかも。そういえば、翼っちが何の用事で出かけたっけ?隣県に行ったらしいけど。ずるいよ。うちも旅行くらいはしたかった…
ああ、また東部大陸の料理屋の上で寝ないと行けなくなった。メイっちの料理がおいしいけど、油っぽい匂いが時々残るね。両親の不動産がいずれうちのものになる!って言い張りたいけど、うち、あまり父から恵まれていないのね。せめてメイっちの礼儀正しい義理の妹が女将になったらいいのに。ダメか。エルフとはいえうちたちより年下のだから。




