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第6½章
少女とヤーノスさんが列車に乗っています。
「ド・ルプレイヌ=ド=メのお嬢さん、なんかふわふわしていませんか?往路列車に座ったときに背もたれが硬い文句とかをぶつぶつ言ってきたのに、今では大人しいですね」
「…」
少女が進行中の列車の外側に注意が散漫していて、返事しませんでした。
「私は何者?」
少女が独り言を言います。
すると、列車がカーブに入り、少女がバランスを崩して窓にぶつかりました。
「魔王とは何?」
列車が途中のある駅に止まりました。
「魔王城を守る…それが私の義務だ。」
「最悪だ!また500リンジーを負けちゃった。あ、ラッキーじゃん」
列車がふたたび動きました。
「万能薬ではない…」
「おじさん、不審な挙動は私の目が見逃さないんですよ」
「あ、ヤーノスさん、私の財布が…ごめんなさい」
「お嬢さんが悪くありませんよ、ですが、この調子ですと、また二人合わせて押さえる必要性が出てきますよね」




