第3章
「何ものも厚い布と糸で結いで、下から炎が燃えてきたら、飛ぶのかな…」
「ド・ルプレイヌ=ド=メ君」
「あ、はい!」
「次の文を読んで」
「…はい…明日も、またの明日も、その後の明日も、この些細な足跡を日々盗み、記録された時間の最後の一音節がなくなるまでである。 消えろ、消えろ、短いろうそくを! 人生は歩く影に過ぎず、貧しい役者は舞台の上で揺れ動き、嵐のような踊りの後にすぎない。バカが語る、騒々しい喧騒に満ちた、意味の微塵もない不条理な物語だ。」
「感想は?」
「欲望は限りがなく、そこに一度落ち込んで抜け出せなくなったら大変でのことです」
「…繋がりが薄いな。座っていいよ」
「作文の授業もやっちゃった…」
「中学校を卒業してからお久しぶりパン・デピスを買った。翼っこ、食べない?」
「ありがとうガルデさん、頂くわ…なんか濡れていない?」
「はい、赤カード、間接キスだよ」
「うぅ…」
「あははっ、翼っこって、やわらかくて、法学優先を選んだと見えないね」
「やわらかい?」
「あ、やわらかくないところもあるよね」
「!…訴えるわ」
「あははっ、やわらかすぎたら、法学優先を選んだとしても、法律関係者になれないよ」
「ね、ガルデさん、法学優先って、何でこんなに作文とかを習っているの?」
ガルデさんが少女の手からパンを取って、またひと口噛んだら、言います。
「言葉というのは素晴らしいもので、何かの文に書かれたその描写によってその場にいるような気分に再現してくれるものじゃない?人を描く文に言葉というのをうまく使いこなすと、人の心の複雑さを直接的に描き出し、再現することさえできるんだ。法律も、あらゆるの場合を想定して、紛らわしい部分を避けて定らなければならないが、法律関係者になったら…例えば弁護士は、法に書かれたその言葉を何度も精読して法律のミスを絞り出して、相手方に対抗するじゃない?かっこいい話しをするのもいいけど、隙間を見せずに仕事を終わらせることがもっとも大事だと思うよ」
「ん…」
「あははっ…ごめんね、翼っこのデジュネも食べる時間がなくなってきた、早く食べよう、午後の教室移動してからもよろしくー」




