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第10½章
「バルベス・ペトロニーユの次のリュシー・ランベール公園 にに転てつ機を倒してもらったら、ブルティーノ方面に行かない。あとはサガール川 もアーワン山も越えて、トロイナ・ディ・パルチカ、そして最終にピエトリーノ=サントレッリにたどり着くんだ」
男が「どこへ」と叫びだした婦人に、穏やかな口調でルートを紹介します。
「ちなみにこの列車は△△年製造で、最初は帝国鉄道に属され、ラ・シテ城国と繋ぐ路線で走っていたから下等列車の設定がなくて…」
爆破宣言した男が婦人に白目で見られました。
「ごめんなさい…」
立場が逆転していると見えます。
シアナさんが怯えながらも、周りをチラッと見たりします。
「カーがカーブを通る時、遅くなったら、窓を上げて飛び降りよう?」
「バカ言え!」
シアナさんの提案が少女に却下されました。
そして、少女は急きょに、男に掴まれ席を外されて、首を絞められ、拉致されてしまいました。
「助―けーてー」
少女の寝言と変わらないボリュームで、緊張感をあまり感じられませんでした。




