第9章
デ=グレ中央市の図書館に。
「「魂狩り:200年前の東洋妖術騒動?」」
「ぜんぜん違う!」
「「禅と魔法の杖の修理技術?」」
「どんどんジャンルが離れていくのじゃない?」
「不敬罪の廃止研究?」
「法律のジャンルに戻ってきて嬉しいのだけど、一般人と一般人の争いだと、関連していないの!にしても、台車をこだわらないで、一緒に歩き回ってきてよ」
「へー、面倒くさいぞ」
シアナさんが取った本を返却された本を載せた台車に戻しました。
「帝国刑法典 ?」
「ありがとう」
ラヴィル=スールさんが薄い本を少女に渡しました。
「ラヴィル=スールさん、ありがとう。」
「リュドヴィックでいいですよ」
少女は刑法典を数ページめぐったら、困った顔で頭をかきます。
「ちょっと違うわ…」
「やっぱり民法典に戻ろうか?」
シアナさんが別の台車を引っ張ってきました。台車の上に数冊の厚い本が載っています。
「国対人でなければ刑法を使えない、それは現行のルールだ。いくら魔王の末裔だと言っても、今から国を立ち上げようでも思っているのか?こうしていたらまたお腹がすいた。講習料は晩ご飯翼っちのおごりでいいぞ」
「法律を学ぶにつれ、私は人間性を失っていくわ。全く法律を知らない素人がけんかを目撃したら、仲裁したくなる。相手方に訴訟を取り下げさせるよう説得すればいいんだわ」
「翼っちが奢らなくなった。全部ヴィックっちのせいだ」
「うざいサル女をリエットにしたい人、手を挙げて」
「なんか推理小説の素材になりそうだわ」
「たしかになあ。ところで、ド・ルプレイヌ=ド=メ嬢、ローカル新聞にインタビューされたことがありますよ、ついて来てくれます?」
「面白そうですね。ぜひリュドヴィックさんの記事を読ませてください。ちなみに、私をユージェと呼んでいいですわ」
「なんで2人が立ち去ろうとしている!不法侵入と通報するぞ」
「黙って、リエット」
少女とラヴィル=スールさんが振り返って、同時に言い出しました。
「うちの精神を傷づいたから、損害賠償を償ってもらうぞ…だけど、この民法典は損害の概念だけ規定していて、保護の範囲を明確にしていないんだ。いつか裁判長になってやる」
「被告をレスリングの技で処刑する?」
「リュドヴィックさん、やりすぎですわ」
「リュテスの焼き鳥としていい話をしてくれたね。やめて!翼っち、うちが悪かったから、うちの手のひらに折った羽根を刺さないで!」




