第8章
夜になりました。
少女とシアナさんがガスライトの下で、閉じたゲートの中のデ=グレ中央高校の校舎を眺めながら、時間を潰します。
「もう少し待って。うちの下級の人員が忙しそうだったから」
「秘密のランデブーは何のため?アポとして規格が高くない?」
「二人以上が知っていれば、秘密は秘密ではなくなる」
「「2人が死んだのみ、3人は秘密を守れる」って言いたいかしら?」
「全部同じじゃないっすか」
「少し断食 と少し年下も同じかしら?言葉つきが大事だわ」
2人が争いになりそうな時、ウェディングドレスを着ている、まるでお人形のような女の子が視線を左右の横に向けたりして、ゲートを開けて出ました。
「お待たせしました、お醜い姿で現れて申し訳ございません。ラポルテ・デポルテ・エプル のリュドヴィック・ラヴィル=スールです。今回はどんな…」
女の子はずの姿の子が男声を出しました。
「ウイウイ、紹介するぜ。こいつはうちのスカートの下にひざまずいたことのあるヴィックっちだ」
「何でまた何年前のサマーキャンプ のことを口実に言うんだ?デ・ラ・マーレ町のビーチで、スカートを着ながらレスリングする奴はシアナくらいだろう?」
「まあ落ち着いてっば。ド・ルプレイヌ=ド=メ嬢の目の前に体面を損なって情けないじゃん」
「昼にお会いしたことがありますわ。…シアナも失礼なことばっかり言っているのじゃないかしら?」
「いまの世の中でものをいうのはお金…いたたた…ごめん」
シアナさんが顔の少女につねられたところを押さえて謝りました。
「おお、隠させてくれてありがとうございます。結局スカートを着せられましたけど。まさか今回は魔王が鍵を開ける魔法を欲しがるのか…にしても、銀行強盗はいけませんよ。こっちもちゃんと登録されて免許を持っているんですから」
「違うですわ。ラヴィル=スールさん、実はこんな時間でデ=グレ中央市の図書館に調べる本がありまして…」
「それって銀行じゃないところで強盗してもいいわけ?」
シアナさんがまた顔を少女につねられました。
「言葉が大事だって、翼っちが言ったのじゃない?」
「そうだったら、確かに私が消防団の当番で図書館の合い鍵を持っているのですけど…50リンジーはどう?」
「却下っ、協力してくれなければ、明日もヴィックっちにウェディングドレスを着せたり街を歩かせたら?」
「っんぐ、校舎内でよりエスカレードかよ!魔王より悪魔的リスナーを怖い夢に登場させたくないから、今回は約束する」
「ッドヤ、っ完全勝利」
「マゾヒストじゃないわよね、ラヴィル=スールさん?」




