幕間14
団地に。
女の子の一人が鏡を見て悩んでいます。
「かなり露出の多い服装だわ」
「異動調査員に色仕掛けすると計画しているから仕方ないよ」
「色気はともかく、このバニーガールっていう服を着たまま出かけたら、どうやって寒さに耐える?切子もちゃんと考えてば。私、ゆきおんなのわけじゃないから」
「根性で耐える?」
「できるか!」
「布の配給券が数メートル分くらいあったら、ファッションショー並みの暖かい服を作れるけど…その場合は色気がなくなるのよ」
もう一人の女の子が少し考えたら、バニーガール姿の女の子を包帯で囲み始めました。
「…ミイラ・バニーガール」
「もういぶかるにしかないわ!」
「あった!僕、少しくらいラクス・シャルキーというダンスが踊れる」
「体の中から力を出す。このダンスの由来は…っていうか、ほとんどのダンスの由来は神にまつることだ。マスターしているやつは腹部のあらゆる筋肉を簡単動かしたらり止めたりするのだ。」
「まるでアンデッドになった気分だ。人を噛んでしまいそうだわ。…勝利か死か」
「腕を伸ばして、力がみなぎる。手のひらに花瓶を載せていながら踊ることを想像して」
「もう無理。いっそポノマリョフを襲いかかってスタンプを奪うほうが簡単で
早くて済むわ」
バニーガールと包帯を着ている女の子は力が抜けて足腰が立たなくなりました。
「もう骨盤ほどゆるんでいるわ…」
「世界は一千冊の本ほど彩りだけど、体力のない者はその中の1ページしか見えないんだ」




