表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
負の資産魔王城は財産放棄か?民事再生か?  作者: ださいやさい
第1話
23/322

第2章

「気持ちよかった顔をしているね」

「あははっ、あとでミノさんに礼を言うわ」

少女が浴室をモップで拭きました。


「じゃ、私はこれでね、また店の面倒を見ないといけないから、自分でカギを戻してね」

「いってらっしゃい、シンメイさん」

少女は石造建物の入り口でシンメイさんと別れました。


少女がしばらく街を歩いたら、見かけのないスーツ姿の人が近づいてきました。

「そっちのお嬢さん、連邦観光促進機構 ルプレイヌ=ド=メ区出張所はどの方向ですか」

「観光促進機構か、あの「(Le)セジュール(Séjour)リキード(liquide)」の看板のあるビルがお見えですか?あの角で右に入って数百メートルですわ」

「ありがとうな、お嬢さん」


「観光か…父ならどう考えているの?」

少女が考えごとをしながら「ル・セジュール・リキード」の看板のあるビルに向かいます。

ル・セジュール・リキードとは、この地域最大の熱供給会社だそうです。


「いらっしゃいませ、お客様」

「来月の光熱費を払いにきました」

「かしこまりました、では、身分証明書をご提示お願いします」


少女が自機免許を見せました。

「やっぱこれ、あったほうが便利だわ」

「しばらくおかけになってお待ちください。」


「ド・ルプレイヌ=ド=メ様、お手続きが以上となります」

「ありがとうございます。」

「ちなみにお客様、供給番号と銀行口座を紐づけば毎月は更に5%お得ですよ、いかがでしょうか?」

「悪いですが、私は銀行口座を持っていません」


少女が熱供給会社のビルを出ました。

「40リンジー50セン(cents)…シアボーネさんに前借りしたくないな…来週までどうやって過ごせるのか…」


「あ、ユージェ!」

テンダム自転車を押して、歪んだ姿で歩いている男の子が歩いている少女を呼び止めました。

「あら、アドリーゼさんじゃないか、また違う色のテンダム自転車だわ、レイトさん、こんなにテンダム自転車を持っているの?」

「あの時はごめんって、俺が悪かった」

「謝るならベルトードさんにやるべきじゃないの?」

「あいつに謝ったら俺のプライドが崩壊するぞ」

「あ、ちょうどよかった、アドリーゼさん、この鍵を憲兵のミノさんの席に届いてくれる?ちょっとだけの寄り道だわ」

「えぇー、やだよー」

「でないと、アドリーゼさんが大回りしたことをレイトさんに言うよ、ウルフ・ユニ・ヴェロってこっちじゃないだろう」

「それだけはやめて、わかったってば」

少女がアドリーゼさんに鍵を渡しました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正文をご覧いただきありがとうございます。お気に入ったらブックマーク、評価、感想よろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ