第11章
「イーカロス君、迷路を飛び抜けよう。翼を広げて飛べ。そして、飛ぶ高度は、高過ぎずと低過ぎずと、中間になるを気をつけること。」
「何考えてるのかしら?」
少女がからかってくる歴史の授業での隣さんに白い目をむいて、ドアを押し開けて、教室から出ました。ブルティーノはラ・シテに発展が遅れているが、きちんとしている街です。究極の答えもなければ、絶対的な権威もない。これぞ連邦での教育を受けた人間にある考え方です。
「なにニヤニヤしているの?」
少女が学校の庭で水たまりに飛び込んでいるシアナさんと出会いました。
「あ、翼っち。2人だけの秘密だから他の人には内緒だぞ。おいしいビジネスを考えたんだ。電話で向こうの人に今の時間を教えて稼ぐという方法だ。こうすれば、毎回毎回駅に懐中時計を持って時間合わせに行かなくて済むんだ」
「1人相手に1分かかったら、ビジネスにならないのじゃない?100人相手に対して同時に正しい時間を伝えられるの?」
「ありがとうね。 うちのランチ前の楽しみを台無しにしてくれて。」
「淑女たち、「いいもの」を見てみたくない?」
「おー、ジャン=マシュー・ガリポーくん、魔王の一族の御名において残酷なことを言わせてもらうわ。あなたの気持ちを大切にしたいと思う人には、何の善根も積まないかもしれない、あなたのことを気にかけたくない人には、損がないかもしれない。」
「新たな楽しみ、頼むよ」
「新たな?これ、連邦極東領地会社の株券。スライムを逃がさない柵を発明したから母は褒美としてくれた。ほら見て、この金額の単位は極東銀貨だ。」
ガリポーはドヤ顔で2人の前に小切手の2,3倍くらい大きさの紙を見せました。
「見栄えということはいつも虚飾に欺かれる。闇と汚れの井戸に落ちなさい」
「嫉妬の罪を犯した翼っち。なかなかいいおかずじゃないか」
「魔王の末裔よ、いつかあなたのうぬぼれが自分の翼を焼き、支えを失って空から落ちるだろう。…おい、水たまりをジャンプするな、これは紙切れだから。」




