第10章
「お嬢様に宿題はない?」
「昨日は終わらせて、ティボービル西に置いたけど?マッコグラン先生のおかげで、いい素材で作文を仕上げたわ」
女の子たちが食事会している途中で、男の人が店の中に入りました。
「メイっち、フェルメのサインを張った?」
「何で聞いてくるわよ。それはシアナの仕事でしょ?」
「あ、翼っちが救ってあげた大哲学者ならびに魔導士概論の先生じゃない?」
「誰ですか?」
少女が奇妙に尋ねるようなさまでシアナさんに聞きました。
「翼っちとの肌でのふれあいがある男だ。お姫様だっこしたこと、皆に見られたから、誤魔化したいとしても無駄だ」
「魔導士?そこら辺の授業は、パレ先生じゃないかしら?見知らぬ人にいきなり馴れ馴れしいのも、バカシアナらしい。だろうね。詰め込みでいい点を取れる人間に、思考回路が人並みと考えてはいけないね」
皮肉されたシアナさんが
「紹介してくれてありがとう、グネルさんだっけ?僕はもうすぐこの世界との連結は解ける。やっぱり、最後にも、五月ちゃんの食べる顔を見て、ここに来てよかったと感じる…」
「風が強いせいか?あたしが閉めて行こう」
ダメイドが立ち上がって、誰かのいたずらのような、勝手に開けられたドアを閉めました。
「さっきまで対話した来たのに…いきなり消える、芝居のような人生、本当に存在するのか…っ痛い」
シアナさんがフォークを喉に差してしまいました。
「バカシアナはドアじっと見つめて、何を期待している?」
「そういえば、もし強盗が来たら、身を守る魔法を使うのか?うちは使わない、だって、うちの体に潜んでいるチカラが部屋を破壊してしまうのだ」
「あたしが衛兵隊にいたことを忘れた?」
「それだけでなく、なんか別のことを忘れた…まあ、いいか」




