第9½章
「どれだけ苦しんできたか、どれだけ悩みを抱えてきたか。私には運命に文句を言う立場じゃない。あなたや私より大変な人はたくさんいるわ。」
少女たちが向き合って座って、シンメイさんの手づくり料理を分けています。
「この文字、「回る」、意味。4つ、知っている」
「なぜ4つの異なる書き方があるのか? 4つの異なる言語から生まれたのか、それとも4つの異なる意味で派生してきたのか」
エルフ耳の女の子とあっけらかんとした女の子が東部大陸の文字に関するディスカッションをしています。
「『東部大陸語で』シンカンちゃん、ソースを遊ばないで。『連邦語で』確かに魔王っていても、おちぶれた士族しぞくって感じ」
「そもそも、私って言ったら、魔王を名乗って優越感を見せることが少ないわ。他人に優越を見せることが高貴ではなく、真の高貴さは過去の自分を越えて見返してくることであるわ。」
「あたしの衛兵隊での人生と彼女の学校生活には、もはや共通点はない。」
ダメイドが話しかけられる場合を見て、つぶやいています。
「天は自ら助くる者を助く」
「ライ、ジャツァイ、ジャツァイ」
シンメイさんが皿の料理をはしで取って、少女の皿に置きました。
「東部大陸の文化で大切のお客への礼儀だったけど、この国、この街に全然通用しなかったわ」
「私から、その礼儀を受け止めてあげる」
少女が両手で1つずつのはしを持って、なんとか皿の中を料理を取って、口に入れました。




