幕間9
女の子2人がシングルベッドの上に裸で抱き合わせて、上に大量の服を被せています。
「あっちに行けよ」
「いままでずっと一人で過ごしてきたのに、急に人数が増えたから、仕方ないじゃない」
「むかしむかしの魔法結社においては、リーダーは多くの義務を負うのだ」
「2人結社?姉妹家族くらいだろう?姉に敬意を持て」
「同じタイムラインじゃなかったから、同じ日に生まれても見分けられないんだよ」
「なんとか今日を乗り越えたら、明日は気温上昇って」
「今日で灯油暖房をつけっちゃだめ?灯油じゃなかった?」
「暖房は発電所から熱を送ってくるタイプだけど。灯油を燃やして暖を取る?なんという贅沢だ。けど、もうすぐこの街からでるから、近所との付き合いなんて気にしなくていい。この階の共同湯沸かし器から灯油を汲み上げる?じゃさ服を着なよ」
「なんだその姉の威張り散らして」
ぷんぷん怒っている女の子がぶるぶる震えながら服を着ました。威張る女の子が鍋のフタ、ブリキの桶とリネンのロープを集めてきました。
「あとプラスチック製のホースだね」
「えぇ?なんで?それにゴム管じゃなかった?」
「サイフォンの原理だよ。あとゴムは油に弱いって、化学の授業で習わなかった?そのマンガとかスマホとか、見すぎじゃない?」




