第9章
「ここを変えたら…筋書きは少しはマシになったかもしれない。けど、もうどうでもいい…この本もう十分悪いんだから。私は、こういう俗っぽい娯楽がとても好きだ。」
少女が仰向けざまで本を読んでいます。本を通して、彼女は時間と空間の壁を越え、現実と非現実の境界を壊すことができ、精神世界を満たすことができます。
「とにかく、明日はまた新しい日なんだわ」
「もしもこの世の中のすべてが私自身によって創られるのであれば、私は永遠に生き、賢くなり、栄耀栄華を楽しんだらいい…」
本を開いたまま、顔を下敷きにして、少女が深い眠りにおちました。
「ケツ押しのテクニックは、基本的に力を入れすぎず、体の力で押すだけで、「突っ込む」のではない。…ところで、お宅はどうして駅員に成りたかった?」
通勤ラッシュ時の駅に、スーツ姿で立ったまま無表情の人が多く溢れています。少女が制帽と制服姿で、となりの白髪が生えたお爺さんの話しを聞いています。
「私、昔は結構大きい屋敷に住んでいたわ。代わりにときどき寂しくなる。人が溢れるところで電柱のように立って呼吸することさえも、念願だった。」
「はははっ、お宅でもいい家で育てられたのー。この話は他の人に行っちゃっためだよ。借金されて、奴らがパチスロにも持って行かれて、返せなくなる」
「それはないわ…」
「今度の列車は、3番線、7時34分発、快速、片桐八幡・桜町行き、7両編成です」
「次の列車が…お宅も早くに指定位置に待機をして」
「あっ、はい!…お客様、ここは危ないですので、50センチ後ろに下がっていただけますでしょうか…」




