幕間8-2
「帰り道は不気味で少し怖かった。」
「行くときは北3条西11線、帰りのときは北8条東19線だけ違かったわ。今夜は月明かりもきれいし、たまに快晴な日で月見でもいいんじゃない?」
2人は町はずれの森でディナーを楽しんでいます。いいえ、楽しんでいるのは由理依さんだけです。
「こんなに寒いのに、なんでアイスバーを食べているんだよ」
「これは精神状態を安定させる方法だわ。どこからのバカが騒がしくしたから、危うく森に飛び込むところだったわ」
「どこからのハンドルを握ったバカの荒すぎた運転に遭ったら、誰にでも叫ぶんだろう?」
「ホウキで空を飛ぶようとする行為こそ荒くない?まな板」
「僕はこの身の肉を山神様に捧げるぞ。早く食べな、でないと…まさかこの雪の積もった所で裸で抱き合う日が…」
切子さんは拳を振り上げて、由理依さんの胸を軽く叩きました。
「私はあなたの操り人形じゃないわ。ボンネットの余熱でも使っちゃえ」
「この手のやからに会話は無意味だ…あわわ!クマが出た!先に中に入る」
「お待たせ。すぐ発動するわ。」
「今までまるで夢の中みたい。でも、クマが怖がるって初めて生きてるって感じがするの」
「もしかして、あなたは…実は災厄の娘?」




