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第2½章
少女が自転車を漕って魔王城に戻ったら、ダメイドとマッコグラン先生がけんかしています。
「お嬢様は、僕の母になってくれるかもしれなかった女性だ。」
「そのお嬢様を困らせるお前に言えた事か!?」
「最初からあなたにようがない。人のことにかかわるな。ほんとにバカと議論するのは、ハトとチェスをするようなものだ。どんなにチェスがうまくても、その愚かな鳥はいつもボードの盤上に糞をして歩き回る、まるで勝ったかのようだ。」
少女が2人の間に割り込みます。
「いいか、ブルティノー=シェロン県に住所が登録されていたら、その場所に帰ってください。でないと、関係のいい憲兵を呼んでくるわ」
「聖女ほどのお嬢様が、なんで器量の小さいんだ」
「お早う、下ブルティノー市ルプレイヌ=ド=メ区・更生保護施設、a.k.a、魔王城。今日も新しい収容相手を見つけた」
「ダメイドもいい加減、料理してくれるかしら?でないと私はキッチンに入るわ」
「お嬢様の手料理、なんという褒美だ」
「信じて、決して誰にでもそれを好きにならないもんだ」




