第10章
3人は窓側の席に座って、ウェイトレスが注文をとって、しばらくたったら、3人の料理が届きました。
「バカシアナの注文は、バターにトマトソースパスタ?太るじゃないかしら?」
「その言い方!これはトマトソースパスタ、バターましましだ!世界を支配するのを考えるだけて消耗するぞ」
「結局、中身、変わらんじゃない?それに支配してもユージェ姫の番でしょ?あんたには魔王の血がないから」
「先月に学費と趣味の本4冊と…あの人気の卓上ゲームも買っちゃったから…今月から節約しないと…ダメイドがつけっぱなしの電球がどうなるのね…電気代は…」
「こっちの方の、真の魔王の末裔はぜんぜん魔王らしくもないわ」
窓の外から騒ぎが起きました。
「ね、見える?マッコグラン先生がその…無線電伝機に対話しようとしているんだ」
2人がシンメイさんの指をの差した方向に見たら、男の人が狂ったように大きいハコを揺らしています。
「私たちが最も心配しているのは、彼の呼吸を整えることだ。採点では彼が深い昏睡状態にあることを示している。けど、目が覚めるチャンスがないわけではない…」
「僕はキンキンに目が覚めているんだ!ここにいるんだ!置いていかないでくれ!」
男の人が大きいハコから流れた音に反応が激しかったです。自分の髪抜けを引っ張ったり、空に向けて叫んだりしました。
「周りは全部僕の想像か?!なんと無慈悲なことだ。もうハギウチ教授の研究を引き継いで10年だったよ!戦争の記憶も、大学の仕事も、この生き生きとした魔族と人間族が交わって暮らす街のことも、全部幻覚なのか?」
「私も人の幻覚なの?」
「それはありね。もっとひどい二日酔いを経験したことがあるぞ。…いえ、二日酔いを経験した人を見たんだ。たまに自分が飛べる幻覚も生じて崖から飛び降りようとしている人も居たんだわ」
「鳥のように飛べる人がここに居たのじゃ」
「シアナさん、それは面白くないわ」




