145/322
第9½章
あらゆる種類のビジネスは、人に依存して、そして美への敬意があります。 そうした逞しさや美しさの価値は、真に歴史を知る者にしかわかりません。人には複雑な感情、さまざまな心の段階、喜びや悲しみ、気分の波などはないはずがありません。特に却下された、お尻に指輪が残されたから傷害罪で起訴したい訴状を見直しているエンリおじさんに、時々娘のバガけな宿題を無理やり聞かれた時に、その複雑さはなおさらだっと、少女が思います。
「忙しかったら、私自分が何とかするわ」
「ごめんね、ユージェちゃん」
「見せて見せて」
少女が握った何枚の手紙がサラに奪われました。
「この人のための書類だから、後ろにあいまいな文書ばかりが載っているから。前のページを書き直したらいいじゃない?」
「あ、そうだ!エンリおじさん、タイプライターを使わせてもいいかしら?」
「いいけど、下書きができてから使いなよ」