第7章
「あら、ルプレイヌ=ド=メの聖女さんじゃない?」
「あ、モニックさん、また会ったのね。数学の授業の時にすまなかったわ。聖女って、ラザニアを食べるから?ボーマノワールさんとランチを交換しただけだよ。シアナさんのことを教えたプレゼント…本当に私って秘密を守らない体質だわ」
「初対面の人を3万リンジーで保釈してあげた行為は、聖女がすることと言えるだろう。魔王城はどうするかしら?」
「それは…というか、ボーマノワールさんは?」
「テンダム自転車の搬出作業に腰が折れるなんて、冷めるわ。ところで、数学の先生に魔導学クラスの宿題をコピペした時のあの「魔王だから細かいことを気にしない」…ちょっと抜けてる悪役のフリ。お笑い芸者に転換したらいいくらいだわ」
「そして魔王城でサーカスを開く?それはありがとうね。魔王城ランドの専務さん。火の輪くぐりにも兼任したいかしら?」
「わからないの!?あの人の所属するラ・シテの衛兵隊に損害賠償請求が送れるのだわ」
「それ、誰から聞いたの?」
「話しかける気がなかったけど、数学の授業の時に…まあどうでもいい、シアナが聖女を助けてほしいって頼まれたから…」
「いい一手だわ…ちょうど市長らの連署を持っているの、使い回しにしてみるわ」
「感謝の言葉は?…まるで、悪しき世襲制が凝縮された光景ね…」
「そろそろ戻ってきてくれねーか…限界なんだよ…」
ガリポーさんが自分の腰に腕を回して支えて現れました。