第5章 (5月14日)
5月14日。少女がまた、頭上のしずくに起こされました。
「もしも誰かが天気を予知する能力とかは魔王レバルを遥かに超えて、世界を支配する神様になるかも…先週補修した部分とはまた違う所か…お父様の書斎は無事なのか…行ってみよう」
書斎を確認し終わった少女が、外からのノック声に気を取られてました。
「どちら様です?」
「翼の生えた…魔王の一族…本当に存在したのか」
「勘違いしないでな、別にあんたのために、遠くに出かけるじゃないんだよ」
「あの…私はエリアーヌ・マレシャルです。隣のは同窓のリアド・アーデンです。私たち、魔王様を応援して参りました。そうでしょう、リア?…黙ってないで、気まずいよ…」
「ドラゴンにツンデレか…ドラゴンのしっぽを振っている子に言われても驚かせの力がないわ」
「誰がツン…」
「まあ、落ち着いて…4かける20加える10加える7は?」
「…97?」
少女とドラゴンのしっぽの生えた女の子が同時に言います:
「4-20-10-7」
そして、2人が顔を合わせて笑いました。
「なっ?!何見てんだよ!?恥ずかしがってるって!恥ずかしくなんかねーんだよ!」
「雨も降っていますし、あなたたち、おいていいですわ」
「へぇー、デ=グレでは翼を機械扱いとされているなの?」
「そうだよ。私、毎年行動機械と一緒に検査を受けるのは嫌だけど、検査を受けないと飛べないよ」
「こっちをほっておくじゃないのよ!今回だけだから! 感謝しなさいよね」
「ああ、ごめんね、リア…」
「さて、冒険に戻そう。アーデンさんは17点を投げたのね、行商人を呼び止める?」
「エリアーヌと二人きりになりたいな…」
「ああ、そうだ…お二人とも、コーヒーのおかわりいかがかしら」
「リア、人っちにわがままを言うではないのよ」
「こ、これは違うのだ!」




