第7章
「やっとシティホールについたわ」
「メイっち、今夜はシュウマイましましだ!」
「よく頑張ったねシアナさん」
3人がタンデム自転車を止めて、シティホールの本館に入りました。
「申請書はここだよ」
「シアナってこういう時だけ役立つもんかしら」
「シアナさんありがとう」
少女が1枚の申請書をとって、書き始めました。
「ジャンヌ=ユージェニー・ド・ルプレイヌ=ド=メ」
「あかんあかん、ミドルネームを忘れた」
「ジャンヌ=ユージェニー・五月・ド・ルプレイヌ=ド=メ、あらら、姫様、ミドルネームもあるのかしら」
「その辺はあまり詳しく言いたくないの…」
「やっぱ長すぎだ、いっそJ.マルタンに改名したら?」
「あんたこそムシとミドルネームを追加したらどうかしら?」
「親権者同意書は?身体能力評価書は?まだまだたくさんの書類がいるからそっちを先に回しなさい」
窓口のおばさんは少女がきちんと書いた申請書を引き返しました。そして、シアナさんは窓口の反対側に走りました。
「シアナさんどこ行くの?」
「ムーテおじさんのとこに行く」
「このバカはついてこなければよかった…」
2人はシアナさんの後ろについてきました。数階の階段を上って、いくつか廊下を通って、シアナさんは一つの扉に足を止めました。
「ブーヴィエ・ムーテって…副市長オフィス?!」
「そうだよ、うちが初めて来た時、ムーテおじさんはシティホールの入り口すぐに座って働いていたけど、いつの間にこんなところに左遷されたんだ」
「シアナさん、これは左遷じゃないわ」
ポンポンっと、シアナさんは扉を叩きます。
「どちら様ですか?」
「秘書官のお姉さん、ムーテおじさんはどこですか。」
「おっと、シアナちゃんじゃないか」
扉が開かれ、スーツを着たすっきりとした姿のおじさんが出てきました。
「こんなに大きくなったな」
おじさんがシアナさんにビズの礼をして言います:「わたくしに何の用件があるのかい?」
「ムーテおじさん、実は…」
「そうなんだ、そんな書類、要らないよ。ド・ルプレイヌ=ド=メ嬢もいっそ自機免許を制限引き上げしたらどうだい?わたくしが案内するよ」
「ありがとうございます。ムーテさん。」
「よかったね姫様」
「えへへへ、メイっち、今夜はシュウマイ山盛りだ」
「あるわけないわ、空気でも噛め」




