第9章
「本当に上品な女性は、自分が持っているものを決して見せびらかさない。自分が何を読んだか、どこに行ったか、何着の洋服を持っているか、どんなアクセサリーを買ったかを人に言わない。」
「…忠告をいただくが、レグヴァンさんはガリポーさんへの恋ごころ、余すところなくみせたがっているわ」
「…!」
レグヴァンさんの顔が赤くなりました。
「…それはそれ、これはこれ、分かったら、さっさと忘れることね」
「奪い合うつもりはないよ、私にはシンメイ…ううん、何でもない…イケメンだからモテモテ、それはこの世界の法則だから」
「…やっぱり、中身はただの小娘わね」
「初見では小娘、だけど魔王の血が流れているわ。」
少女が立ち上がります。
「立ちはだかってる巨大な壁も、見方を変えたら大きな扉!たったひとつの魔王城を見守る、見た目は弱小、中身は魔王、その名はジャンヌ=ユージェニー!」
「『海峡語で』It's fun to tempt the D-M-C-A♪」
「あ…」
「まあ、待っていても始まらない。未来へ一歩踏み出して、とにかく、悔いが残らないように、できることを全部試してみて」
「言わなくて分かってるわ…」
「お助けキャラになってあげる。あなたにそれだけの力になるはず。」
「ありがとう、レグヴァンさん」
「例えば世界を血に染める断末魔から救い上げるとか…」
「そんなことはないの。どうせ年齢制限を引き上げないわ」
「または裏切り者をすべて消去するとか…」
「そんなのはなし!ノン!」
「正義のための戦いに手伝うとか…」
「正義なんて抽象的な言葉に興味ないし…」
「あら、抽象的な言葉というなら使命もそうじゃない?」
「…レグヴァンさんに励まされたら、余計ストレスが溜まりそう…」




